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太陽光発電のFIT変更点・売電価格は?【2020年度版】

2020.02.14費用・税制
FITFIT終了固定価格買取制度

太陽光発電投資は、FIT(固定価格買取制度)による売電収入の恩恵が大きい事業です。

「FITでの売電は終了するかもしれない」というニュースもあった中、2020年2月4日、経済産業省から「2020年度の売電価格の委員長案」が発表されました。例年、委員長の案がそのまま採用される場合が殆どですので、ほぼ決定と考えて良いでしょう。

今回は、2020年度のFITについて、売電価格や新しい内容をご紹介します。2019年度との変更点を理解し、太陽光発電事業に活かす手掛かりになれば幸いです。

太陽光発電のFITとは?

FIT(固定価格買取制度)は、2012年7月から開始された制度で、「再生可能エネルギーで発電した電力を、10年または20年の間、固定価格で電力会社が買い取る」と国が約束するものです。

太陽光・水力・風力・バイオマス・地熱といった再生可能エネルギー発電は、以前はコストや発電効率の面から参入ハードルが高かったのですが、この制度によってコスト面での不安が大幅に減り、太陽光発電所の普及が促進されました。

2020年度の売電(買取)価格

今回発表された内容では、2020年度の太陽光発電の売電価格は次の通りです。

        
発電所のタイプ 売電価格 売電期間 備考
10kW未満 21円 10年間出力制御対応の条件が廃止
10kW以上50kW未満 13円 20年間自家消費が前提
災害時に活用可能  
50kW以上250kW未満 12円 価格以外の変更は無し
250kW以上 入札

主要な区分の発電所では、上記のように売電価格が設定されました。 「2020年度にFITが終了するかもしれない」という情報がありましたが、FITによる売電は継続される事になりました。

しかし、新しく条件が付いた区分がありますので、それぞれご説明します。

10kW未満

10kW未満の住宅用太陽光発電では、売電価格以外に一つ大きな変更がありました。

       
区分 2019年度 2020年度 期間
10kW未満 出力制御対応
義務なし
24円 21円10年
出力制御対応
義務あり
26円

2019年度までは、地域によって売電価格が異なっていましたが、2020年度は全国で21円の売電価格になりました。

10kW以上50kW以下

2020年度のFITで、一番大きく仕様が変わったのがこの太陽光発電の区分です。

売電価格は2019年度の14円から13円に変更され、調達期間は20年のままです。しかし、この区分ではさらに「地域活用案件」という条件も付与されました。地域活用案件の内容は下記のとおりです。

①余剰売電を行うこと
②災害時に活用可能であること

①余剰売電であること

今まで10kW以上50kW未満の低圧太陽光発電所では、発電した電力を全て電力会社に売る「全量売電」か、発電した電力を使用しながら余った電力を売る「余剰売電」を選択する事ができました。

しかし、2020年度では「自家消費率50%以上」という条件が追加されましたので、基本的に電力を使用しながら余剰分を売電する形になります。

②災害時に活用できること

地域活用案件に該当するもう一つの条件は、「災害時に活用出来ること」です。

2020年度以降、低圧太陽光発電所の事業計画には、「災害時(停電時)に自立して活用される」という内容を盛り込む必要性が出てくると予想されます。パワーコンディショナーに自立運転機能が付いている事や、非常用の電源がある事を確認する必要があるでしょう。

50kW以上250kW未満

50kW以上250 kW未満の発電所では、売電価格が2019年度の14円から12円に変更、調達期間は20年のままとなりました。

この区分に「地域活用条件」が付くかどうかは未定です。付かなかった場合「全量売電」ができますので、2020年度に野立ての発電所を設置する時は、50kW以上250kW未満の容量で設置するケースが増えるのではないでしょうか。

ただ、50kW以上は高圧の発電所になる為、キュービクル(高圧受電設備)などの初期費用や維持費が増加する側面もあります。

250kW以上

経済産業省は、事業用太陽光発電の入札範囲を2020年度から「250kW以上」に拡大することで合意した、と発表しました。

2019年度には、入札対象の範囲が「2000MW」以上から「500kW」以上に拡大されました。2019年度の入札において特に入札価格が低い案件が出るなど、競争性が増した状況を踏まえて、さらに入札対象範囲を拡大したようです。

売電価格だけでなく設備価格も下落

太陽光発電は、「売電価格の低下」ばかりがピックアップされがちですが、「導入費用」も比例するように年々低下しています。

システム費用 ※資源エネルギー庁|太陽光発電・風力発電についてより

FIT(固定価格買取制度)が始まった2012年に比べると、システム規模によっては半額以下の価格で太陽光発電所を設置できるようになりました。つまり、太陽光発電事業に参入するハードルはぐっと下がり、身近な存在になったという事です。

実際に、ローンを組んで太陽光発電を始める会社員の方も以前より増えているようです。ローンに関する記事も合わせてご参照ください。
→太陽光発電のローンが組める!融資先のポイントを解説!

今回の発表で「2020年度に売電が出来なくなるかも」というニュースの心配も解消されました。FITは、太陽光発電の事業者が利益になるように売電単価を設定しますので、今から始める人が損をするという事はありません。利回りは依然として10%前後ではじめられます。

10~50kWの案件は、新しく「余剰売電であること」という条件が加わったので、「現状の電気料金」「設置コスト」「発電量」といった要素をよく考え、建設することが収益を上げていくうえで大事になります。施工力のある業者とよく相談して、納得できる建設を行いましょう。

今後太陽光発電を導入するメリット

工場やマンションでの自家消費

10kW以上50kW未満の規模では、自家消費の条件が追加されました。 これにより、工場・マンション・会社の建物で余剰売電を行うメリットが大きくなるかもしれません。

その理由は、近年の電気料金の変化にあります。
10~50kWの規模の売電単価は、先ほどご紹介したように「13円/1kWh」です。対して、電力会社から買っている電気料金の平均は「約20円/1kWh」です。

つまり、「13円で売電する」事よりも、電力を自家消費して「20円で買うはずの電気を削減する」事のメリットが大きいのです。 自家消費率には50%という条件が付きますので、普段使っている電気量を考慮した設計が求められますが、その上で適切な設計がされれば、「電気代削減&売電収益」というダブルの効果が見込めます。

ソーラーシェアリングは全量売電が可能

ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)とは、農業を行いながら、農作物の上に太陽光パネルを設置して売電収入を得る方法です。

10kW~50kWの太陽光発電では「自家消費」の条件が付くと説明しましたが、ソーラーシェアリングの場合は「災害時に活用」できれば全量売電が可能です。

「災害時に活用」できるためには、自立運転機能付きのパワーコンディショナーを用意する必要があります。機能付きのものは多種類ありますので、その中から選べば大丈夫です。しっかりシミュレーションをした上で設置すれば、「農業収入+売電収入」で収入アップが見込めます。

中小企業経営強化税制

10~50kWの発電所には、「自家消費であること」という条件が付き、設置ハードルが上がったように思えますが、自家消費型の発電所が受けられる「中小企業経営強化税制」という節税制度があります。 対象となるのは、「個人事業者」か、「資本金1億円以下で、使用する従業員が1,000人以下の法人」です。

この制度を適用する場合、下記のいずれかを選べます。

・即時償却=太陽光発電設備の費用全額を、取得した年に一括で経費にできる
・税額控除=取得価格の10%税額控除(資本金3,000万以上は7%)

●即時償却
例えば、購入した太陽光発電設備の費用が2,000万円だった場合、本来その年に経費として計上できるのは減価償却費だけです。しかし、「即時償却」が適用されればその年に2,000万円を一括で経費として計上できます。

●税額控除
「税額控除」では、設備を購入した年から設備購入額の10%分を差し引くことが出来ます。設備の購入価格が2,000万円なら、課税所得額から200万円の節税が可能です。

即時償却は短期的、税額控除は長期的な節税ができます。どちらを適用するかは、状況に応じて決定すると良いでしょう。この制度は、2021(令和3)年3月31日までの制度となっていますので、期限には注意して申請しましょう。

売電期間終了後の方向性

2009年から電力の固定価格買取制度が始まり、2019年から住宅用発電所で10年間の売電期間が終了する案件が多数出てきています。 制度による売電期間が終了した後でも、設備が稼働さえしていれば継続して太陽光発電を活用する事ができますので、その方法をご紹介します。

個別に契約

2019年以降に売電期間が終了する方に向けて、全国の各電力会社が買取価格を打ち出しています。FITによる売電価格より単価は下がりますが、個別に契約する事で引き続き売電収入を得る事ができます。

事業者 買取価格(円/kWh)
北海道電力 8.00
東北電力 9.00
東京電力 8.50
中部電力 7.00~12.00
北陸電力 8.00
関西電力 8.00
四国電力 7.00~8.00
中国電力 7.15
九州電力 7.00
沖縄電力 7.50

2020年度は、各電力会社と個別に契約した時の買取価格は、およそ7~9円と予測されます。 電力買取に関するプランを複数用意している電力会社や、企業と連携したサービスを行っている電力会社もあります。例えば、中部電力ではイオンと連携した「WAONプラン」といって、売電量に応じてWAONポイントが提供されるサービスがあります。

また、「新電力」と契約して売電する手もあります。新電力とは、2016年の電力自由化の後、電気の小売りに参入した新しい会社の事です。

売電できる電力会社や事業者が多数ありますので、条件や希望に合う所を選びましょう。
→経済産業省|売電できる事業者一覧

蓄電池を設置し自家消費する

売電を続けるのではなく、蓄電池を導入し「余剰電力を蓄電池に貯めて発電できない夜間に使用する」という方法もあります。電力会社から買う電気を減らす事で、電気料金を節約する事ができますし、停電時に貯めた電気を使用できる安心感もあります。

蓄電池の購入費用がかかるというデメリットもありますが、年々蓄電池の値段が下がっていますので、設置ハードルは下がってきています。

FIT(固定価格買取制度)は終了するのか?

結論から言うと、FITの終了は決まっていません。ただ、再エネ賦課金(太陽光を含む再生可能エネルギー普及の為に国民が負担している料金)の増大という問題があるので、近い内に現行のまま継続できなくなる可能性はあります。

国としても、再生可能エネルギーの発展には今後も力を入れていくであろう事から、制度の改正を行いながら継続していくという見方が一般的です。

既に運転開始済の発電所への影響はあるの?

既に事業として発電所を運営している方にとっては、FITが変更を繰り返していく事について、「自分たちに影響はあるのか」という心配があるかもしれません。そして最も気になるのは電力の買取価格の事かと思います。

もともと、年度ごとに売電価格は見直されていますが、運転開始済みの発電所は、「事業を始めた年の売電価格」から変わる事はありません。つまり、FITが今後内容を変更したり、終了することになったりしても、売電価格には影響ありません。

運転開始済の発電所に起こりうる影響

FITの肝となる固定価格での電力買取は続きますが、すでに運転開始済の発電所や、その事業者にも何らかの影響が起こる可能性はあります。 例えば、2017年度にFITが改正された際は、発電所の環境によってはフェンスの設置が義務付けられましたし、手続きに関しても新たに必須となった書類がありました。

FIT終了が噂される理由

FIT終了が噂されるようになった背景には、制度の更新が毎年行われているという事実があります。

FITは、再生可能エネルギーによって発電した電力をすべて電力会社が固定価格で買い取ることが義務付けられていますが、その費用を電力会社だけで賄う事は難しいです。 そこで、電力会社が電力を購入する費用として、電気を使用している各家庭から料金を徴収する事になりました。これが再エネ賦課金です。

再エネ賦課金は、電力の使用量に応じて支払いが増していきます。最初は0.22円/kWhだったものが、2019年度では2.64円/kWhまで増大しました。政府は、再エネ賦課金による国民負担を是正するためにも、FITを大きく見直すことを明言していますので、今後も変化が加えられていく見込みです。その為、FIT終了の噂が付きまとうようになりました。

FIT終了後の有力候補「FIP制度」

もし、今後FITが終了しても、再生可能エネルギーによって発電した電力が買い取ってもらえなくなる可能性は低いです。 今後の買取制度として有力と見られているのが「FIP制度」と呼ばれるものです。FIPはドイツやスペインといった欧州で主に採用されている制度です。

特徴は、再エネ電力を卸電力市場に直接販売し、卸電力価格に「市場プレミアム」を上乗せする事です。プレミアムは「割増金」と訳されており、プレミアムによって利益が発生する仕組みです。プレミアムは販売量に応じて上乗せされます。 市場価格は情勢により変化しますので、FIP制度には3つの種類が設けられています。

FIT終了後のFIP制度①「プレミアム固定型」

これは、市場価格に対して一定のプレミアムを上乗せするというもので、市場価格の変動による利益の増減がないのが特徴です。

プレミアムが一定であるということは、プレミアム分に充てる再エネ賦課金もある程度抑えられるので、電気代の負担が軽いという特徴があります。発電する側の利益は一定ですが、市場価格により売上が変わる為、売上の予測が立てにくいという側面があります。

FIT終了後のFIP制度②「上限・下限ありのプレミアム固定型」

これは、市場価格とプレミアムの合計金額に上限と下限を設けるというものです。 「上限・下限ありのプレミアム固定型」は、市場価格とプレミアムの合計が上限と下限の範囲内なら、「プレミアム固定型」と同様にプレミアムがそのまま手に入ります。

しかし、2つの合計が定められた下限を下回った場合は、プレミアム分の調整が入り、下限の数値分までがプレミアムとなります。この場合は、「プレミアム固定型」よりも利益が増えます。 また、2つの合計が上限を上回った場合は上限を上回った分のプレミアムが上限の値までカットされることになります。この場合は、「プレミアム固定型」よりは利益が減ることになります。 上限・下限が設定されているため、売電による収入が大きくなりにくいとも言えます。

FIT終了後のFIP制度③「プレミアム変動型」

これは、市場価格に応じて上乗せするプレミアムの金額を変更し、市場価格とプレミアムの合計金額を一定にするものです。たとえば市場の電気代が高騰して、設定した金額を超えた場合には、プレミアムが発生しません。設定価格をいくらにするかが重要になります。

FIT制度が終了した際の有力候補とみられるFIPですが、FIPの採用も決定事項ではありません。 採用されたとしても、プレミアムの設定や、年度による変更はあるのかといった議題は山積みです。

FITの注意点

今回の委員長案では、手続きについて新たな発表はありませんでしたが、毎年書類が増えたり内容が細かくなったりしていますので、今後も手続きの複雑さが増すことが予想されます。

今回の見直しでは、10~50kWの発電所に「自家消費条件」が追加されましたので、手続きが多くなる可能性があります。手続きからサポートしてくれて、制度をよく知っている業者に頼むことが大事になってきます。

安心のサポートを提供致します

今回は、2020年度のFITや売電価格の方針についてご説明しました。売電価格は2019年度と比べて下がりましたが、設備の費用も年々下がっていますので、今でも10%前後の利回りを確保する事が可能です。

JCMAエネルギーでは、2020年度の太陽光発電導入を検討しているお客様に対しても、安心して開始するためのサポートを用意しております。ご不明な事があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

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