
- 2020.06.30システム・工事
- モジュール?ストリング?太陽電池の用語と仕組みを解説
太陽光Labo
太陽光発電の設備を導入しようとする際、気にしておくべきもののひとつに「変換効率」があります。
変換効率とは何かを知っておくことで、設備の品質をある程度理解することができます。
しかし一方で、数値で表しやすい変換効率だけを引き合いに出して営業を行う業者もあり、注意が必要です。
変換効率とは、いったい何なのでしょうか。
実は変換効率を知る上で大切なのは、「設備ごとの数値」だけではなく「パネルとパワコンの組み合わせ方」なのです。
太陽光発電における「変換効率」には、『パネルの変換効率』と『パワーコンディショナーの変換効率』の2点があり、それぞれに気を配る必要があります。
言葉こそ同じですが、それぞれ意味が異なりますので気をつけましょう。
このように、それぞれ「変換する対象」が異なっていますが、いずれも値が高い方が品質が良いと考えて問題はありません。
ただし後述もしますが、太陽光発電の設備品質を決めるものは変換効率だけではありませんので、導入設備を選ぶ際には変換効率以外の数値やデータ、特徴など詳細を確認しなければなりません。
パネル・パワコン、それぞれの発電効率は、年々向上してきています。
反して価格はどんどん下がってきていますので、今の設備・コストであれば、2018年の売電単価(18円/kW)でも充分に高い利回りを実現することができるようになっています。
「売電単価が下がったから」といって諦めてしまうにはまだまだもったいないといえるでしょう。
ただし、
パネルとパワーコンディショナーの組み合わせ次第によっては大きく変換効率を下げてしまうケースもあるのです。
良い組み合わせについては、熟練の業者であれば把握しているのですが、そうでない業者の場合は全くといってよいほど理解していないことがあります。
「とりあえず、同じメーカーにしておきましょう」というのは保証の観点から見ると間違ってはいないのですが、投資用として利回りを重視したい10kW以上の産業用太陽光発電の場合には、やはり品質や特徴、導入コストなども重視したいところです。
ですから、異なるメーカーの製品を組み合わせることも多々あります。
そんなとき、それこそ「保証がどうなるのか」「変換効率は落ちないのか」など、しっかりと設計時に考慮して提案してくれる業者を選ぶようにしましょう。
発電効率は数値で表せるため、メーカーのパンフレットや業者の提案資料などにもよく記載されていると思います。
しかし先程も少しふれましたが、太陽光発電設備の品質を決めるのは発電効率だけではありません。
高温時の安定性、日影時の発電量、耐久性など様々な指標があります。
また、品質という形では表せないそれぞれの「特徴」もあります。
それらをすべて加味して組み合わせを吟味しなければ、利回りを重視しした発電所作りは難しいと考えられます。
特に2018年FIT単価18円の今、発電所ごとに部材をカスタマイズできる業者知識が求められています。
「パネルの変換効率も、パワコンの変換効率も抜群です!」と数値上の説明しかできない業者であれば、少し注意してみた方が良いかもしれません。