中部電力が低圧パワーコンディショナーの力率一定制御(力率値95%)を採用! 発電事業者に係る影響と今後の対応策を解説!

2018.04.09

2018年4月2日、中部電力より低圧パワーコンディショナーの力率一定制御(力率値95%)の採用について、公示されました。
関西電力からも2017年8月30日に同様の公示がされております。
また、ほとんどの電力会社で高圧太陽光発電所における力率一定制御が既に採用されています。

今回は、低圧パワーコンディショナーの力率一定制御がどのように発電事業者へ影響するのか、今後の対策についても力率と合わせて取り上げたいと思います。

<公示内容全文>

低圧パワーコンディショナーの力率一定制御(力率値95%)の採用について

近年、低圧系統に連系する発電設備等の増加により、配電系統の電圧上昇が懸念されております。 この対策として、低圧パワーコンディショナー(以下、「PCSという」)は、力率一定制御機能を具備し、その力率値を95%とすることが系統連系規定(JEAC9701-2016 2017年追補版その1)に規定されました。

つきましては、電力購入の有無に関わらず、今後弊社系統に連系されます低圧太陽光発電連系について、PCSの力率一定制御(力率値95%)の設定をお願いいたします。
また、今後お申込みいただく際には、所定の用紙へ力率一定制御方式の仕様についてご記入をお願いいたします。

「PCSの力率一定制御」とは、太陽光発電設備の出力(有効電力)に対し、運転力率の値が一定となるよう無効電力を出力し、 低圧太陽光からの出力によって生じる配電系統の電圧上昇を抑制するPCSの制御運転です。

系統電圧安定のため、系統を利用される皆さまのご協力が必要です。力率一定制御(力率値95%)の設定に関しまして、何卒ご理解とご協力いただきますよう、お願い申し上げます。

引用:中部電力HP https://www.chuden.co.jp/resource/ryokin/sai_imp_20180402_01.pdf

■パワーコンディショナーの力率一定制御とは?

売電の仕組みと紐づけて言うならば以下のような文章です。
「太陽光発電設備の出力に対し、運転力率の値が一定となるよう無効電力を出力し、 低圧太陽光からの出力によって生じる配電系統の電圧上昇を抑制するPCSの制御運転」のことです。
仕組みが分からないと、意味が理解できない文章だと思います。

簡単に説明すると
まず力率とは、「電力の効率を表す数値」のことで、電源から流れた電力がどれだけ使われているかを表した数値です。
この数値を今後、中部電力へ系統連系の申し込みを行う場合は、95%(一定)になるようパワーコンディショナーに制御設定してくださいということです。

例を挙げて説明すると

(例)パワーコンディショナーの出力容量が50kWで力率95%の場合
50×0.95=47.5なので、最大時の出力が2.5kW抑えられ47.5kWとなります。

これは、最大時の出力が抑えられるということですので、常に発電量が抑えられるというわけではなく、47.5kWの出力を越えた場合のみ抑えられるということです。

日射状況にもよりますが、太陽光パネルで発電した電力がパワーコンディショナーへ入力され、その電力が47.5kWを越えなければ、全て売電することができます。

■制御する必要性

これは電力会社との系統連系(売電するための仕組み)が大きく影響しています。
なぜ力率一定制御が必要なのか?
結論から申し上げますと、電圧変動を起こらないようにし、安定して電力を供給するためです。

まず売電をするための仕組みについて説明します。
電気と水の性質は似たところがあり、高いところから低いところに流れていきます。
つまり、電気は電圧の高いところから低いところに流れていくということになります。
売電とは発電した電気を、電力会社の系統電線に流すため、
「発電した電圧 > 電線側の電圧」という条件が成り立っている状態でなくては、電気は流れていかないようになっています。
パワーコンディショナーはこの状態が成立するように、発電量とのバランスによって変動するモジュールからの電圧を調整して、電気を送り出す役割を担っています。

近年、低圧系統に連系する発電設備等の普及が増加した影響で、電圧が上昇してしまうケースが発生しています。電圧が上昇してしまうと安定した電力の供給が行えないため、今回のように中部電力がパワーコンディショナーの力率一定制御を採用したというのが背景にあります。

■制御対象と制御設定について

まず対象となるのは、2018年4月以降に中部電力へ電力申請(系統連系の申請)を行う低圧の太陽光発電の場合です。
ですので、既に設置され系統連系している発電所は対象になりません。

次に力率一定制御の設定ですが、対象地域のパワーコンディショナーの場合、
出荷する前にメーカー側で設定を行っているので、発電事業者や設置会社が何か設定を行うことはありません。

中部電力に直接お聞きしたところ
対象となる場合でも、パワーコンディショナー自体が制御非対応であれば、設定を行えないので、追加の機器などを要求することはないとのことでした。

■力率一定制御95%の仕組み

力率を理解する際に、知っておかなければいけないのが「無効電力」の存在です。
無効電力とは、売電する際に電力会社が、電圧の上昇を防ぐために系統連系へ入力するものです。
そのため無効電力が発電量に影響を及ぼすことはなく、電力会社と太陽光発電システムの間を行ったり来たりしているものです。

力率95%の場合、「有効電力が95%、無効電力が5%」となります。
この無効電力が増えるほど、有効電力が減ってしまうため、力率が下がってしまいます。
また、有効電力と無効電力を合わせたものを「皮相電力」と呼びます。

発電事業者にとってはあまり歓迎できないものですが、力率を最大値まで上げてしまうと、周辺の系統電力の電圧が上昇することに繋がります。
電気事業法の規定内に収まることで、売電と買電のバランスを保つために必要な仕組みですので、やむを得ないことなのです。

■そもそもパワーコンディショナーの力率は100%ではない?

電力とは、電圧×電流で生まれるため、電圧と電流を掛け合わせることで電力を生むことができます。

低圧の太陽光発電システムでは、発電出力が大きいため、必ず変圧をしなければなりません。これを行っているのがパワーコンディショナーで、その送り出す電力を95%にしてくださいというのが冒頭の中部電力からの抜粋となります。

理論的には、電圧と電流が同じ力を常に発揮できれば、力率100%、つまり電力を100%有効に使える状態となるわけですが、発電所から電気を送る場合、必ず変圧をしなければなりません。
その変圧を行う過程で電流と電圧との間で時間差が生じてしまいます。
そうなると、有効に使える電力の割合が下がり、力率が低下するという仕組みですので、元々100%の力率にはならないというのが理由です。

■特に発電事業者への影響はない

これから太陽光発電の設置を検討している方、既に太陽光発電所を設置されている方は
気にせず安心して発電事業を行ってください。

JCMAエネルギーでは、事業主様の太陽光発電に関するお悩みをお伺いし、最適なプラン、設計のご提案を行っております。
例えば、検討されているメーカーでの設計はもちろん、低圧発電所、高圧発電所、過積載設計など、お客様それぞれの希望に沿った唯一無二のご提案をさせていただきます。

また、より新しい設備や技術に関する情報を積極的に収集しておりますので、事業主様が本当に知りたいこと、知っておかなければならない情報などをしっかりと開示し、安心で安全なサービス・設備・技術を提供できるよう、しっかりとサポートいたします。

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