ソーラーシェアリングを設置するための手続き

2018.02.13

農地で太陽光発電を始めようとしたけれど、持っている土地が農用地区域内農地(要農振除外申請)、甲種農地、第1種農地のいずれかであるため、農地転用ができず、太陽光発電をあきらめたという方も多いのではないでしょうか。

第2種農地、第3種農地以外のこれらの農地でも太陽光発電が出来るのが、ソーラーシェアリングです。

ここでは、ソーラーシェアリングを設置するための手続きまで詳細をご紹介します。

ソーラーシェアリングとは

ソーラーシェアリング
https://agrijournal.jp/

ソーラーシェアリングとは、農地に支柱を立てて、営農を続けながら作物の上部で太陽光発電をすることを言います。
農地転用が原則不許可の農地でもソーラーシェアリングならOK

このページをご覧になられている方は、すでにご存知かと思いますが、農地転用が原則不許可になってしまう農地は、農地法の区分で「農用地区域内農地」「甲種農地」「第1種農地」に含まれる農地です。農地転用の詳細はこちら⇒農地転用とは?

これらの、「原則不許可」となる土地でも、ソーラーシェアリングであれば、設置が可能となります。

農地転用をして雑種地や宅地にするよりも、農地のままの方が、固定資産税がかなり安くなります。
現況地目と利用目的が農地であれば、農地としての課税となり、約300坪あたりの固定資産税は1000円程度です。
また、相続税も宅地よりも安くなります。

ソーラーシェアリングを始めるためには一時転用許可が必要

一時転用とは「農地の転用規制の例外で、一時的に農地を農地以外のものにする行為」のことです。

ソーラーシェアリングを始めるためには、農業委員会に一時転用許可申請をして、太陽光発電設備を設置するための支柱部分のみを、農地以外の目的のために使用することの許可を得る必要があります。

今の制度上は、一時転用許可期間は3年間とされており、3年毎の一時転用申請が必要となり、問題がない場合は再度許可をされます。

毎年、農作物の生産に支障が無い事を報告しなければならず、通常収量の80%以下になれば更新が許可されません。

耕作放棄地のソーラーシェアリング

では、耕作放棄地となっている農地でソーラーシェアリングはできるのでしょうか。

農作物が全くない農地でソーラーシェアリングが可能であれば、ソーラーシェアリングはより普及すると思いますが、ソーラーシェアリングは営農の継続を前提に認められています。

したがって、耕作放棄地となっている農地でソーラーシェアリングをする場合は、営農を再開する必要があります。営農を再開して、どの程度の収穫を見込まなければならないのかという情報は自治体によって基準があります。

ソーラーシェアリングをするための条件は下記の通りです。

● 支柱を建てた下で農業を続け、その土地を含め周辺の営農に支障を与えない
3年ごとに再許可を取得する事
年に1度の報告で、農作物の生産に支障が無いことをチェックする事

 

耕作放棄地においては、農作物が無いので、これらの条件を考慮する元々の基準が無いことになります。

この点について農林水産省は、「優良農地の確保に支障を生じないことを前提とする耕作放棄地における取扱い等の在り方については、引き続き検討する」としており、まだその方針は明らかになっていません。

当協会から取材をしましたら、「耕作放棄地だと、元々の収量がゼロとなり、比較基準が設定できないため、個別に営農計画などを相談いただく必要がある」とのことでした。

営農を始めて収穫が出てからソーラーシェアリングを始めるのか営農開始とソーラーシェアリング開始を同時に出来るのかも、個別に相談の上、決定することになるそうです。

各自治体の農業委員会へ相談の際に、持っていくべきものは、①地図②登記簿謄本③公図④事業者が分かるものです。

各自治体の農業委員会へ相談の際に、持っていくべきもの

①地図
②登記簿謄本
③公図
④事業者が分かるもの

農地の一時転用許可を得る方法

一時転用許可を得るためには、農業委員会に下記の3種類の書類を提出しなければなりません。

一時転用許可を得るために必要な書類

●一般的な農地転用許可に関する書類
●ソーラーシェアリングによる発電事業に関する書類
●ソーラーシェアリングの下での耕作に関する書類

下記に詳細を説明します。

一般的な農地転用許可に関する書類

・許可申請書
・事業計画書
・土地の登記事項証明書(登記簿謄本)
・公図
・地積測量図
・住宅地図や航空写真

※各農業委員会によって書式が異なりますのでご注意ください。

許可申請書や事業計画書には、許可を得る面積を記入します。ここには支柱部分の面積を記入します。
土地の登記事項証明書や公図、地積測量図は最寄りの法務局で取得することができます。また、住宅地図や航空写真は、今はネット上のサービスで取得できます。

ソーラーシェアリングによる発電事業に関する書類

・経済産業省の設備認定通知書
・設備の設計図面(平面図・立面図)
・土地利用計画図(支柱配置図)
・発電設備の概要書
・遮光率の計算書
・事業収支計画書
・設備設置に関する見積書
・設備の撤去に関する諸費用の見込書
・設備撤去に関する誓約書
・資金がある事を証明する書類

<経済産業省の設備認定通知書>
発電した電力を固定価格買取制度により20年間電力会社に買い取ってもらうためには、経済産業省の設備認定を受ける必要があります。
出力が50kW未満の設備の場合は、下記サイトからインターネット上で申請ができます。

再生可能エネルギー発電設備電子申請⇒https://www.fit-portal.go.jp/

<設備の設計図面(平面図・立面図)/土地利用計画図(支柱配置図)>
発電事業に関する設備設計図面です。
ソーラーシェアリング設備の支柱の間隔やパネルの設置高さ、パネルの配置レイアウト、パワーコンディショナーの設置位置、電力会社との接続位置や電柱の設置位置が記載された「平面図・立面図」を作成します。

また、敷地内に支柱をどのように設置するかが分かる「支柱配置図」も必要となります。

<発電設備概要書/遮光率計算書>
設備概要書には、設置する発電所の出力規模やパネル、架台設備の仕様等をまとめたものを作成します。

また、ソーラーシェアリングは、設備の下にも太陽光が届くような設備設計が必要です。
下記の計算方法で求められる「遮光率」が適切であるか判断されます。
相応しい遮光率は農作物によるので、農業委員会に相談することをお勧めいたします。
遮光率(%)=水平時パネル設置面積÷架台設備設置面積×100

<事業収支計算書>
20年間の売電の収入及び支出の計画を作ります。

売電収入は、年間発電量×買取価格で求めることができます。
年間の発電量の算出は太陽光発電業者に依頼すれば作成できます。
当協会の発電量の算出では、先の遮光率も含めた発電シミュレーションも可能となっております、お気軽にご相談下さい。

支出費用を見込むことも重要となります。
当協会で、20年間の経済シミュレーションも作成できます。

<設備設置に係る見積書一式/設備の撤去に関する諸費用の見込書/設備撤去に関する誓約書>
発電所を設置するのにいくらかかるのか、実際に各部材費用や施工費用等を業者からの見積書を提示します。

また、設置時の費用だけでなく、撤去時の費用についても申請する時点で算出する必要があります。
ただし、実際は20年後の費用の見積もりは難しいと思います。

この辺は、撤去時に必要となる機材の諸費用や、パネルの処分費用等を調べて算出する方法で対応します。

<資金がある事を証明する書類>

計算した費用が実際に工面できることを証明する書類が必要です。
口座の残高証明書や金融機関からの借入をする場合は融資証明書等が必要です。

ただし、金融機関から借り入れする場合、金融機関では農地転用許可が得られていないと融資の承諾が難しくなり、一方で、資金が用意できることを証明しないと農業委員会では許可されない可能性もあります。

この点が、ソーラーシェアリングの普及が難しいと言われる原因の一つにもなっています。

農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地で太陽光発電をすることについてこれまでにご案内しました様に、耕作放棄地となっている農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地を太陽光発電で生かしたいとお考えの方にとっては、ソーラーシェアリングは準備のハードルが高いものになります。

しかし、現在農業をされている方、または農業をソーラーシェアリングと同時に始められる環境にある方にとっては、収入源を2つにするという意味で、将来設計を一度お考えいただく価値があるかと思います。

日本住宅工事管理協会では、ソーラーシェアリングの企画・設計・施行のご相談を承っております。お気軽にお問合せください。

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