はじめての太陽光発電 ~基礎知識~

太陽光発電とは?

太陽光発電とは、太陽光のエネルギーを太陽電池モジュールを用いて直接的に電力に変換する発電方式のことです。
再生可能エネルギー事業では最も着手されており、年々増加している急成長の事業でもあります。

太陽光発電の仕組み


太陽光発電は、ほかの発電装置と比べて非常に面白い点があります。
それはどこにも発電機らしい構造が見当たらない点です。

火力にせよ水力にせよ原子力にせよ発電の仕組みは、エネルギーを起こして発電機を動かしで発電を行っています。

ですが太陽光発電には、どこを見ても発電機らしいものは存在しないのです。
太陽光はいったいどのようにして発電を行っているのでしょうか?

太陽光発電が太陽光を電力に変換できる秘密は、太陽電池モジュールにあります。

太陽光パネルやモジュールといわれる青いパネルの表面には、10分の1mm程度の非常に薄いシリコン(ケイ素)の板が並んでします。
金属などのさまざまな物質は光を受けることで電子が飛び出し、飛び出した電子をうまく活用することで電流が発生します。

この現象を光電効果といいます。
太陽光パネルに敷き詰められているシリコン(ケイ素)が最も使われているのは、
発電を考えた時、ほかの物質と比べ優れているからです。

つまり太陽光発電とは

① 太陽の光エネルギーを吸収して電気に変える太陽電池モジュールによって
② 太陽の光から電気をつくり
③ 発電した電気をパワーコンディショナーと呼ばれる変換器で
④ 直流(DC)から交流(AC)に変え
⑤ 接続箱で集めて
⑥ 実際にご家庭などで使用できる電力に変換する

[太陽光発電の仕組み 図解]
太陽光発電の仕組み

という仕組みになっています。

発電効率について

発電効率とは、その名の通り「発電したエネルギーのうちどれだけのエネルギーを回収できるか」の比率を言います。

太陽光発電は、もちろん太陽が出ていないと発電できないシステムですから、
発電できている時にはできるだけ効率よく回収することが重要です。

発電効率を考える上で、太陽電池モジュールとパワコンそれぞれの性能が関係します。

太陽光発電製品を開発している様々なメーカーが競い合って、企業努力を重ねているひとつにこの効率向上があります。

FITと売電投資

正式には平成24年7月より開始された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」のもと実施されている制度です。

わかりにくいので簡単に書きますと

「太陽光」「風力」「水力」「地熱」「バイオマス」といった自然エネルギーを利用し発電を行った電力は、国が決めた期間と金額で電力会社が購入しなくてはいけない制度です。

自然エネルギーは様々あるのになぜ太陽光発電がここまで大きく注目されているのでしょうか?
それは、一般にある投資商品に比べ、太陽光発電は圧倒的に利回り率が良く、多くの企業や投資家が投資事業として太陽光発電所の設置を行ったからです。

平成24年度の太陽光発電による売電価格は今より高く20年間40円/kW+(税)といった金額で電力会社が買取を行っていました。(買取価格は年々変化しており29年度では21円/kW+(税)となっています)

投資としての利回り

売電単価と言われても、どのくらいの規模でどのくらいの資産運用になるのかわかりにくいかと思います。
投資で考えると約10〜15%の収益を、20年間国が保証してくれるシステムです。
(利回り率が保証されているわけではありません)

売電価格が下がったとはいえ、太陽光発電は国が定めた金額で20年間買い取ってもらうことができるため、
早期に投資額を回収することができ、その後安定し継続的に利益を得ることができる非常に魅力的な投資です。

【太陽光投資と不動産投資を比較した例】
太陽光発電投資 不動産投資
収入 利回り率 利回り:10~15% 利回り:約10%
安定性 確実な売電収入 不安定な家賃収入
期間 20年間の売電価格保障
装置寿命は25年~30年程度
メンテナンスを行えば20年以上
建物寿命は40年以上
コスト 建設費 総費用に占める割合が大きい 総費用割合は比較的小さい
維持費 総費用に占める割合が低い
メンテナンス費用は安い
総費用割合は大きい
修繕費用が高い
借入 低金利ローンを展開
(2.5%以下が多い)
事業用の場合は3~6%程度
立地 送電線に近い土地が必要 入居者が多く見込めることが重要
土地候補が少ない

※上記表は目安となり、記載数値の保障をするものではありません。

太陽光発電をする2つの方法

太陽光発電を始める上で、まず決めるべきは設備をどのような用途に使用するか、です。
太陽光投資として利益を得るには、現在2つの方法があります。

① 固定価格買取制度(FIT法)を利用し、売電収入を得る
② 自家消費型発電で、電気代を削減する

全量売電で売電収入を得る

前述した太陽光発電の仕組みでご説明しました通り、発電した電力はご家庭などに提供できる性質に変換します。その後、電線を通じ電力会社へ送り買取をしてもらうことを『売電(ばいでん)』といいます。

●発電所から、作った電力の全てを直接電力会社へ送り、
発電電力の全てを買取対象にする方法を≪全量売電(ぜんりょうばいでん)≫といいます。

●発電所で作った電力を、施設やご家庭で利用し、
使いきれなかった電力を電力会社へ送り買い取ってもらうことを≪余剰売電(よじょうばいでん)≫といいます。

≪全量売電≫ ≪余剰売電≫ は発電所オーナーの希望で選び、経済産業省へ申請する『事業計画認定(旧設備認定)』により認められた申請が対象となります。

全量買取制度 事業や投資として太陽光発電を行う場合に適用されます。
発電した電気をすべて電力会社が買い取らなければいけない制度です。
(全量買取制度は10kW以上の発電を行える設備の場合に適用されます)
余剰買取制度 発電した電気を自分で使い、あまった電気を電力会社に買い取ってもらう制度です。
太陽光パネルが一般住宅の屋根についている場合に適用される場合が多いです。

売電投資事業は『固定価格買取制度』と『全量買取制度』の二つの制度により、
国に保障された安定的に収入を上げることができる仕組みです。

電力1kWあたりに買取価格が設定され、これを俗に「売電単価」と呼びます。
「売電単価」は毎年度経済産業省が決定し、事業計画認定を取得したタイミングの売電単価が発電事業に適用されます。

平成29年度の売電単価は以下の通りです。


■ 経済産業省「なっとく!再生可能エネルギー」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/index.html

売電利益の考え方

平成29年度の太陽光発電(50kW未満)の場合、どれぐらい利益が出ると考えればよいのでしょうか。

◎ 概算の計算式
売電単価21円×発電量(kW)=売電金額(利益)

となりますので

◎ 例えば年間80,000kWの発電があれば
売電単価21円×80,000kW=年間利益1,680,000円(税抜)

を得ることができる計算になります。

更に、固定価格買い取り制度により、売電単価は20年間(全量売電の場合)変動しない保証がありますから、年間利益と同等程度の利益が20年間得られるということになります。

◎ 年間利益1,680,000円(税抜)×20年間=総売電利益33,600,000円(税抜)
※実際には機器の経年劣化により発電量は緩やかに低下していくため、全く同量の利益が続くことはありません。
※毎年の日照量によっても発電量は変わります。

現在の太陽光発電事業のほとんどが、この固定価格買取制度を利用した設備です。

自家消費型発電で電気代を相殺する

自家消費型発電は、売電することなく発電した電力すべてを自分で消費するタイプの太陽光発電です。

例えば年間の電気使用量が10,000kWhを超えるような工場等の場合、
使用電力すべてを発電量でまかなうことは難しくても、電気代を大幅に削減することができます。

また、病院など緊急電源が必要な設備では、蓄電システムを併設して非常時に利用することも可能です。

自家消費型は、国や県・自治体から補助金なども豊富に用意されていることから、
初期費用を抑えて太陽光発電を設置することができるシステムでもあります。

固定価格買取制度の売電単価が年々下がり続けていることからも、最近では自家消費型太陽光発電を考える事業主さんも増えています。

なぜ太陽光発電が増えたの?

2007年2月に国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が発表した報告書で、現在も進行し続けている地球温暖化について指摘されました。

また、地球温暖化防止京都会議で、日本は2008年から2012年までに温室効果ガス(二酸化炭素など)を6%削減するという目標を決定しています。

さらに、2015年7月17日、経済産業省は2030年実現を目指したエネルギーミックス(電源構成)を決めた「長期エネルギー需給見通し」を正式発表しました。

「長期エネルギー需給見通し」小委員会の会合で決められた電源構成は、以下の通りです。

このエネルギーミックス目標達成のための対策として、国が推進しているのが再生可能エネルギー事業です。

太陽光・風力・水力・地熱によって構成されている再生可能エネルギーの中で、
最もリードタイムが短く、投資としても採算性のある事業の為、太陽光発電は爆発的に普及しました。

より太陽光発電事業を詳しく知る

■ 固定価格買い取り制度(改正FIT法)の詳細を知る

■ 事業計画認定(旧設備認定)の流れを知る

■ 自家消費発電の詳細を知る