太陽光発電コラム

夜間売電可能な蓄電池導入で売電収入を上げる!?

2016.10.18

夜間売電可能な蓄電池導入で売電収入を上げる!?

2011年7月に固定価格買取制度がスタートし、太陽光発電システム加速度的に普及拡大してきました。
太陽電池モジュール一つとって見ても、わずか一年ほどで同シリーズ250Wから255W、さらには265Wにまで発電出力が上がっています。
また、優遇された買取価格の設定や各種法整備が行われたことで、太陽光発電の採算性やメリットは確かなものとなりました。
しかし、太陽光発電システムは、その性質上夜間や天候の悪い日には発電量があまり期待出来ず、停電時などの非常用電源としては今ひとつ確実性に欠ける印象が否めません。
そこで、太陽光発電システムに蓄電システムを併設し連携することで、強固なライフラインを確保出来る点に現在注目が集まっています。
平常時においても、お互いの特徴を補い合ってより効率的に節電やエコに取り組むことが可能となるのです。

今までの蓄電池は非常用電源としての役割以上のものはなく、またコストパフォーマンスを考えるとなかなか手を出しにくい商品でした。
特に産業用太陽光においては、蓄電するメリットはほとんど無かったため、これまで蓄電池導入を考える事業主さんはいませんでした。
そもそも太陽光発電はその名の通り、太陽が出ている間しか発電せず、またその間しか売電できないという性質がありますので、日が出ている間にどれだけ発電できるかが勝負です。
こうした性質上、太陽電池モジュールやパワーコンディショナーの高効率化、ロス値の少ないレイアウト、影のあたりにくい架台設計などに技術向上の焦点が当たっており、蓄電池の需要はなかなか増えてこなかったのです。
需要が増えない以上、価格も下がらず、事業主の関心はますます遠のく現状でした。
しかし今後、出力制御地域が増える現状を鑑みて、夜間売電を可能にした蓄電池が発売されます!!

 

夜間売電可能な蓄電池のメリット

夜間売電とは、昼間の最も発電する時間帯に出るピークカット分を蓄電し、夜間に売電することで収益を上げる方法です。
これは過積載であればあるだけ効果が期待できるシステムです。
例えば、49.5kWのパワコンに100kWのパネルを過積載することで、最も発電する時間帯でのピークカットは普通に考えると100kW-49.5kW=50.5kWになります。
もちろんこの全てがピークカットされるわけではなく(でないと過積載の意味が無いので)、ピークカット率は年間数%と分かっています。
下記はある単結晶モジュールを同地域、同枚数で設計した時の発電量の違いです。

《発電シミュレーション》静岡県焼津市 295W単結晶 360枚(215%過積載)
年間発電量【予測値】127,410〔kWh〕
年間発電量【予測値】118,830〔kWh〕

この差は何かと言うと、上が通常シミュレーション数値、下がピークカット考慮したシミュレーション数値です。
ピークカットを考慮した方の数値は、通常シミュレーション数値の93%程度ですから、年間約7%のピークカットが発生する計算になります。
上記の数値を参考値として算出すると、1年間で8,580kWh、20年間で171,600kWhがピークカットされているため、24円案件の場合20年間で4,447,872円(税込み)が無駄になっている計算になります。
夜間売電を可能にする蓄電池は、このピークカット分を昼間蓄電し、夜間に放電することで収益に回すことができます。
100kWの発電所で約450万円のピークカットですから、1kWあたりに換算すると45,000円程度です。
要するに1kWあたり45,000円以内で購入できる蓄電池でなければ、導入する経済的メリットは無いということになります。

但し、2017年初頭に販売開始するe-chargeの夜間売電可能蓄電池は、このピークカット分のみならず過積載した分から蓄電可能です。
具体的にどのくらいの発電量を夜間売電に回すことができるかは、今後メーカーからシミュレーション数値が発表される予定です。
この数値が例えば50%だったとしても、100kWの過積載でパワコン容量超えしている50.5kWのうち50%の25.25kWが夜間売電に回せるのであれば、1年間で32,171kWプラス売電できることになります。
24円案件で20年間の収益に換算すると、9,728,510円の収入アップが見込めるわけです。
今後のメーカー発表が期待されます。

 

出力抑制への対策としての蓄電池

現在、様々な蓄電池メーカーが技術向上とコストパフォーマンス力を上げようと尽力していますが、残念ながらこの価格での販売には至っていないのが現状です。
産業用太陽光の低圧向け蓄電池としては、国内では前述したe-chargeが最もコストバランスが良く、遠隔監視システムを内蔵した蓄電池を¥10万/kWくらいにまで低価格化して発売開始しようとしているところです。
エコめがねやパワコンメーカーのオプション遠隔監視システムのコストは、安いところで¥1万/kWを切っているので、まだまだ本格導入には厳しい価格帯と言えるでしょう。
今後このコストパフォーマンスがより高まることで、出力制御のかかる地域では広く導入が検討される商品となっています。
出力制御が例えば1ヶ月10%かかってしまうと、年間で¥30万前後の収益減少が予想されています。
この10%分をそのまま夜間売電に回すことで、出力抑制保険に加入する必要も無くなり、コストを削減できるという強みがあります。
現時点では九州電力で一部出力制御が始まっているのみですが、パワコンが出力制御機能付きのものを義務付けられる中、事業主さんの不安は高まっている状況です。
これから5年、10年、15年と経過していく中で、各電力会社がやむなく実施する出力抑制により、どれだけメンテナンスに力を入れていたとしてもどうしようもない収益ダウンを回避するため、夜間売電可能な蓄電池は強い味方です。

 

夜間売電可能な蓄電池のメリットをご案内しました。
今後の太陽光発電運営を考える中で、安定した売電収益を確保することは、事業者さんのリスク回避のために考えなければならない問題です。
売電収入保険や出力抑制保険などが増えつつある中で、保険料を払う以外に収益を守る一つの方法が夜間売電です。
e-chargeの蓄電池は遠隔監視システム付きなので、その費用を浮かすこともできます。
このように様々な機能を搭載した蓄電池が、今後次々と発売されていくことになるでしょう。
ご自身の事業内容に添ったシステムの導入をご検討下さい。
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