太陽光発電コラム

太陽光の償却資産税と税額控除の優遇措置について

2016.10.11

償却資産税と税額控除の優遇措置について

償却資産税は市区町村単位の自治体が徴税を行い、その年の1月1日時点で償却資産を保有している方が納税義務者です。
償却資産税は法人税や所得税などと同様に、資産を所有している方がその年の1月末(土日の場合は直後の月曜日)までに申告書を作成して申告を行います。
従来より、太陽光発電設備については、固定資産税が、取得価格に対して、耐用年数(太陽光発電の法定耐用年数17年)に応じた、財務省の定める原価率をかけ算出した額を課税標準とし、税率1.4%で暦年の初めの所有者に課税されます。
この税制に対する特別優遇措置として、現在では2つの方法が選択できます。
これがグリーン投資減税と、生産性向上設備投資促進税制です。

 

グリーン投資減税について

グリーン投資減税は、青色申告書を提出する個人及び法人が、対象設備を取得し、かつ1年以内に事業の用に供した場合に、税制優遇が受けられる制度です。
グリーン投資減税の即時償却は、平成27年3月31日で終了しました。
経済産業省HP(http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/green_tax/greensite/green/greendocs/info.pdf)
現在では以下のいずれかを選択し、税制の優遇措置を受けることが可能です。

(1)普通償却に加えて、基準取得価額(計算基礎となる価額)の30%特別償却及び即時償却。
平成28年4月1日から平成30年3月31日までの期間内に取得等し、その日から1年以内に事業の用に供した場合、事業の用に供した日を含む事業年度において30%の特別償却ができます。

(2)中小企業者等に限り、基準取得価額の7%相当額の税額控除。
中小企業者等は、特別償却及び即時償却に加え、7%の税額控除との選択が可能です。
ただし、供用年度の所得に対する法人税の額(個人の場合は供用年の事業所得に係る所得税の額)の20%相当額が税額控除の限度となります。

この制度による特別償却と税額控除との重複適用は認められません。
また、プラグインハイブリッド自動車、エネルギー回生型ハイブリッド自動車、電気自動車は税額控除の適用を受けられません。
グリーン投資減税の他にも、太陽光発電投資には生産性向上設備投資促進税制での特別償却も可能です。

生産性向上設備投資促進税制について

生産性向上設備投資促進税制の税金優遇は、2種類あります。
これは申請期間によって税待遇が代わります。

《平成26年1月20日から平成28年3月31日までに事業化できる設備》
① 設備取得額(産業用太陽光発電取得にかかった費用)の全額100%を即時償却
② 5%の税額控除

《平成28年4月1日から平成29年3月31日までに事業化できる設備》
① 設備取得額(産業用太陽光発電取得にかかった費用)の全額50%を特別償却
② 4%の税額控除

適用の要件はどちらとも、設備投資する事で事業の生産性向上が認められる事が要件となります。
その他、最低取得価額要件を満たしていること、国内への投資であること、中古資産・貸付資産でないこと等、満たすべき要件があります。
また、対象者は青色申告をしている法人・個人になります。
先端設備の要件は、最新モデルもしくは投資利益率で分類されます。


◆生産性向上が1%以上あり、その設備メーカーの最新モデルの設備投資(A類型)

◆投資利益率が15%以上(中小企業者等は5%)ある設備投資(B類型)

それぞれA類型、B類型と呼ばれるもので、それぞれ必要手続き方法が異なります。

 

A類型の手続き方法・要件

設備メーカーから、購入する設備が最新モデルである証明書を発行して、申請するだけで受けられる簡単なものです。
販売店に依頼して、メーカーから「生産性向上設備投資促進税制のA類向けの証明書」を発行してもらうことで、申請は可能になります。

以下の要件を満たす必要があります。

最新モデルであること
生産性が年平均1%以上向上していること
一定の価額以上であること
機械装置:160万円以上
工具及び器具備品:120万円 以上または、単品30万円以上かつ合計120万円以上
建物:120万円以上
建物附属設備:120万円以上または、単品60万円以上かつ合計120 円以上
ソフトウエア:70万円以上または、単品30万円かつ合計70万円以上

 

B類型の手続き方法・要件

投資利益率が15%以上(中小企業者等は5%)上がるという投資計画書を、公認会計士または税理士の事前確認を受けた上で、経済産業省へ申請することが必要です。

こちらは、利益改善のため一連の設備が丸ごと対象になります。
以下の要件を満たす必要があります。

投資利益率が15%以上(中小企業は5%以上)であること
投資利益率=(営業利益+減価償却費)の増加額÷設備投資額
一定の価額以上であること
機械装置:160万円以上
工具及び器具備品:120万円 以上または、単品30万円以上かつ合計120万円以上
建物:120万円以上
建物附属設備:120万円以上または、単品60万円以上かつ合計120 円以上
ソフトウエア:70万円以上または、単品30万円かつ合計70万円以上

太陽光発電設備に適応させる場合、機械装置の160万円以上が当てはまりますので、産業用太陽光発電の場合は、ほとんどがこの要件に当てはまることになります。

 

グリーン投資減税の特別償却と生産性向上設備投資促進税制の比較

グリーン投資減税の特別償却は、「平成30年の3月31日までに取得し、かつ1年以内に事業用として供する」が要件でしたが、生産性向上設備投資促進税制は、「平成29年3月31日までに取得して、事業用として供する」とあります。
グリーン投資減税の30%償却に比べ、生産性向上設備投資促進税制は50%償却です。
また、生産性向上設備投資促進税制には、「投資利益率が5%以上」であることの計画と、「太陽光発電設備の取得前に、経済産業省と税理士の承認を得る」ことが必要です。
グリーン投資減税に比べ、範囲が広く償却率が高い分、期間が短く手間が増えている印象です。
どの税制を使うことでより事業性を高められるかは、税理士にご相談されるのが一番です。