太陽光発電コラム

個人事業主?副収入?太陽光発電事業はどちらで行うべき?

2014.05.22

この記事は2014年5月に書かれたものです。グリーン投資減税による太陽光発電システムの一括償却は2015年の3月末で終了しています。

尚、毎年2月頃に確定申告に関するお問い合わせが急増しますので、2017年度の確定申告に関わる情報を整理しておきます。
※2018年度に関しては、まだご紹介できるような情報が出てきていませんが、有力な情報が入り次第お知らせいたします。

 確定申告に関わる情報(2017年度版) 
●確定申告…1/1~12/31までの1年間の所得金額・所得税額を翌年3/15までに所轄の税務署に自己申告し、期日まで次税額を納付する
●会社勤めなどをしながら太陽光発電をしている場合…条件が揃えば確定申告が不要になることがある
 →給与所得以外の所得が20万円未満の場合、確定申告不要
●太陽光発電(全量買取)事業を行う場合…「事業所得」「雑所得」どちらかで申告するが、事業所得の方がメリットが高い

所得税を下げるたには?おさえておくべき3ポイント!
●減価償却費を計算しておく

 →太陽光の償却期間は17年ですので、発電所の費用を17で割った金額が1年分の経費として扱われます。
●メンテナンス費など設備運用にかかった費用も経費になる
事業所得ならその他の支出も65万円まで経費として扱える←要check!

以上の点を押さえておけば、低圧の発電所であれば「所得金額がほとんどなくなる」という可能性も!
※所得金額=所得税の対象額ですので、ここを減らせば大きな節税になります。

判断基準
発電事業による所得が
マイナスになる場合
青色申告
特別控除(※)
所得金額の計算例
(設備費用2040万円の場合)
事業所得 ・フェンス等を設置している
・設備周辺の除草を行っている
・賃借した土地に設備を設置している
 など
給与所得などによる黒字と
相殺することができる
ある
売電収入  220万円
減価償却  -120万円
メンテナンスなどの経費  -20万円
青色控除  -65万円


所得金額   15万円
雑所得 事業所得に該当しない場合 など
他の所得との相殺は
できない
ない
売電収入  220万円
減価償却  -120万円
メンテナンスなどの経費  -20万円


所得金額   80万円


産業用太陽光発電の設置を検討している個人の方が知っておくべきこと

太陽光発電事業は20年間安定し、高収益を得ることができるため、たくさんの個人の方が発電事業に参入しています。

全く使っていない土地があって太陽光発電に向いていると考えた土地のオーナー
高収益が期待できるので融資を受けて、太陽光発電設備の設置を行い、資産運用を考えているサラリーマン
自宅屋根に太陽光発電システムを設置し、その魅力に取りつかれた一家の大黒柱
様々な方が興味を持っています。

興味をもたれて、インターネットなどを活用して情報収集をしていく中でなかなか理解しにくく、当協会によく相談いただく内容は大きく4つに分かれています。

個人事業主(副業)と副収入(青色申告と白色申告) に関して
資金調達(融資・金利)に関して設置に関して
税金等支払う必要のあるお金に関して

このページでは1の個人事業主(副業)と副収入(青色申告と白色申告)についてご紹介していきます。
そのほかの項目については随時コラムにてご紹介していきます。

太陽光発電事業はまだまだ魅力的な事業です。
正しく理解することで多くの方が太陽光発電事業の恩恵を享受することができれば幸いです。

個人事業主(副業)と副収入(青色申告と白色申告)に関して

個人の方が太陽光発電事業を行うとき、個人事業者(副業)として太陽光発電事業を行う場合と副収入として売電して得た利益を受け取る場合と二つのパターンがあります。

太陽光発電事業のメリットは20年間高い金額で電力会社が電力の買取を行う、固定価格買取制度があることです。
この制度以外にも太陽光発電事業にとって魅力的なのがグリーン投資減税です。
※グリーン投資減税に関しては節税としても大活躍の太陽光発電を1分で理解するを参考にしてください。
グリーン投資減税の税遇のメリットを受けるためには青色申告書を提出していることが必要なので副収入として太陽光発電事業を行う場合はグリーン投資減税を適用することができません。

グリーン投資減税は非常にメリットが高い節税効果を得ることができるので、できれば活用するに越したことがないので太陽光発電事業を行う際は個人事業主として太陽光発電事業を行うことが望ましいと思われます。

個人事業主として太陽光発電事業を行う場合、気を付けなければいけないことがいくつかあります。

1 その取得は「事業所得」か「雑所得」なのか?

グリーン投資減税の恩恵を受けるためには青色申告書を提出していることが必要とご紹介させていただきました。しかし、それですべての方がグリーン投資減税を受けることができるかというと、そうではありません。

個人事業として太陽光発電事業を行っていくと、税務署が事業として得たお金に種類を付けます。(この売り上げは事業でえた売り上げだから事業取得、こっちは事業以外で得たお金なので雑所得、みたいな感じです)
グリーン投資減税は事業所得に対してしか効力を発揮することができないのです。
個人事業の場合、事業所得の定義が明確に決まっているわけではありません。

自分の事業をしっかりと説明することができれば事業所として認定される可能性が高くなります。
事業所得としてみなされるための過去の判例は次のものがあります。
「所得税法の事業所得を生ずべき事業に該当するかどうかは、その経済活動が、自己危険と計算において、独立的に、営利性、有償制を有し、かつ、反復継続して営まれる業務であって、社会通念上事業と認められるかどうかにより判断すべき」

当協会として言えるのは、多くの方が個人事業として太陽光発電事業を行い、事業所得としてグリーン投資減税の恩恵を受けています。
ポイントを押さえて太陽光発電事業を「客観的」「合理的」に説明できるようにしましょう。

ポイントは税務署に必要資料を提出することです。
提出すべき書類は下記2点です。

個人事業の開業届出・廃業届出書」(事業開始から1か月以内
所得税の青色申告承認申請書
※承認を受けようとする年の3月15日まで。その年の1月16日以降に開業した場合には、開業の日から2か月以内

2 個人事業になるため

サラリーマンの方にとって個人事業主とはなかなか縁がないもの、そもそもどうやって個人事業主になればいいのかわからない方が非常に多いです。
通常独立を行う場合、行政書士や税理士に依頼を行いもろもろの書類や手続きを一括で依頼するのですが太陽光発電事業に関しては基本自分たちで行う必要があります。

そのため、太陽光発電事業には直接関係はありませんが、個人事業主になるまでの流れを簡単にご説明いたします。(決して難しいものではありません気構えることなく取り組むのが良いと思います)

大きな流れは次の通りです
1 税務署に「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出
2 都道府県と市町村に「個人事業開始申告書」を提出

1 税務署に「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出

個人事業を開始する場合、開業後1か月以内に「個人事業の開業届」(個人事業の開廃業等届出手続)と2か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければいけません。
(同時に提出しても問題ないので2度手間を防ぐためにも一度に提出することをお勧めします)
書類は国税庁のHPからダウンロードすることができます。
国税庁 個人事業の開廃業等届出手続

国税庁 所得税の青色申告承認申請手続

太陽光発電事業の所得を「事業所得」にするためには両方とも必要な申請になりますのでしっかりと行うようにしましょう。

2 都道府県と市町村に「個人事業開始申告書」を提出

税務署に必要書類を提出後、都道府県税事務所と市町村役場に個人事業開始申請書を提出する必要があります。
市役所の市民税課に開始申告書を提出したい等申し出れば必要用紙をもらえます。
(記入は比較的簡単なものです)
各地域によって申請方法が異なる場合がありますので詳細に関しては最寄りの県税事務所や市役所にお問い合わせください。

2点が終わりましたら個人事業主として太陽光発電事業を始めることができます。

3 こんな場合はどうしたら?

相談を受けた中で次のような例がありました。
会社が副業を禁止しているのだけど太陽光発電事業をやっていいのか?

会社規定の問題もあるので一概には言えませんが
副業禁止の場合次のような内容のものが多いと思います。
・本業の勤務時間に対し、影響を与える勤務の禁止
・総労働時間が労働基準法を終えてはいけない
・業務時間外への企業の関与禁止

結論から延べますと上司の方にご相談されるのが一番確実だと思います。
ただし、もろもろの事情などがあり相談することもあるかと思います。
厳密にいうと、雑所得や副収入とすれば副業にはなりません。

国税庁のHPでも
「給与所得者が、家庭用・産業用ともに、それを事業として行っている場合や、他に事業所得がありその付随業務として行っているような場合には事業所得に該当すると考えられますが、給与所得が太陽光発電設備を家事用資産として使用し、その余剰電力を売却しているような場合には、雑所得に該当します。」とされています
参考 国税庁HP 余剰電力売却収入について

雑所得であれば副業とはみなされないので基本的には副業禁止の企業でも太陽光発電の設置を行うことができます。

まとめ

グリーン投資減税を考えると10kW以上の産業用太陽光発電の設置を行う場合は個人事業主で設置を行う方がメリットは高いです。

個人事業主になるためには書類の提出が必要なので忘れずに手続きをしましょう。

抑えておくべきその他の項目は随時作成していきます。
2 資金調達(融資・金利)に関して
3 設置に関して
4 税金等支払う必要のあるお金に関して

日本住宅工事管理協会では皆様からの太陽光発電に関するあらゆるご相談や一括見積を承っています。
第三者の立場で客観的に工事管理できる特徴を生かし、皆様の発電事業のサポートができれば幸いです。

グリーン投資減税の廃止、その他の税制について

グリーン投資減税は、平成27年3月31日で終了しております。
(当コラムは平成26年5月にアップされた記事です。)

※グリーン投資減税に代わる「生産性向上設備投資促進税制」という制度も
 平成29年3月31日で終了いたしました。

※平成29年4月11日現在、「中小企業経営強化税制」という制度があり、
 条件に当てはまれば減税対象となる可能性があります。