太陽光発電コラム

住宅用太陽光発電システムを設置する時の注意点

2016.06.27

住宅用太陽光発電システムを設置する時には注意が必要です

数年前に比べると、太陽光発電システムの価格も下がってきており、今ならご自宅の屋根に取り付けてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。
当協会でも、住宅用太陽光キット【アポロットホーム】の販売開始で、お問合せが増えています。
実際にお問合せいただく方の中には、既に別業者から訪問販売などを受けており、見積内容の精査をしてほしいというものも多いです。
残念ながら、「電気使用料をコストダウンできますよ」「災害時にも備えられますよ」といった言葉で、太陽光発電導入のメリットだけを喧伝する業者もいます。
こういった言葉を鵜呑みにせず、実際にご自宅の屋根に太陽光を設置できるのか、したとしてもシミュレーション通りの発電量を確保できるのか、吟味する必要があります。

自宅の屋根に設置できるのかを見極める

そもそも、一般住宅の屋根は太陽光パネルを付けるようには出来ていません。
太陽光パネルを屋根に付けるという事は、常に一定以上の負荷を屋根に掛けるということになるのです。
太陽光パネルは1枚あたりおよそ15kg~30kgの重量があります。
10枚載せると150kg~300kgです。
例えば積雪の多い地域では、この上にさらに雪が積もることになりますので、屋根の耐重計算をしっかり行わないと、家の老朽化を早める原因にもなりかねません。
特に築年数が高い家では、屋根や家の耐久性をしっかりと確認しましょう。
築30年の家屋でも、今まで補修工事に入ったことがない、なんてケースも多く見られます。
築10年以上の家では事前の設置確認は必ず行うようにしましょう。

屋根の形状の種類を知る

また、屋根によっては設置をすることが出来ない場合もあります。
屋根の形状で取り付け方も様々です。
ご自宅の屋根の形状や面積、傾斜、材質を把握しておくと良いでしょう。

基本的に太陽光パネルは、屋根の南面に設置します。
当然ながら太陽光が当たらないと発電しない為、発電効率の悪い北面の設置はお勧めできません。
寄棟屋根の場合は、南面の発電量を100%とした時、東・西面は80~85%程度と若干少ないですが、十分設置可能です。
この場合、設置面ごとに電圧値が異なりますので、最も高い南面の電圧値まで昇圧して揃える必要性があります。
パワコンにこの機能が内蔵している場合もありますが、屋内用パワコンではあまり多くない為、接続箱が別途必要になることも多いです。
業者から見積が提出された時には、内訳までしっかり確認し、不要なものが入っていないか、発電効率の悪い設計になっていないか等、見極めることが大切です。
当協会では見積書の精査も承っていますので、お気軽にご相談下さい。

太陽光パネルは、雨や雪や風などで屋根からずり落ちたり、飛んで行ったりしないように、屋根に穴を開け金具を使って固定する場合が多いです。
このため、防水に影響が出る可能性があり、さらには屋根の保険がおりなくなるケースもあります。
保険については、家屋の火災保険約款等に「形状が変わったり、意図的に加工した場合は適用外」と明記されているので、事前に確認しておきましょう。
加入している保険会社に問い合わせればすぐに分かります。
もちろん、取り付け工事さえしっかりしていれば、本来、雨漏りはしません。
施工業者に厳重な雨漏り対策を行ってもらったり、屋根に傷をつけず穴を開けない工法や金具の開発なども進んでいますので、少し割高にはなりますがそういった金具を使用するのも一つの手です。

屋根の材質の種類を知る

屋根の材質によって取付金具も変わってくるので、見積時にはどんな材質の屋根なのかを明確にしましょう。
名称が分からない場合でも、屋根の写真を撮って送ることで、業者が判断できます。
その場合は、定規を当てて寸法も分かるように撮影すると、あとあと便利です。

瓦屋根

瓦屋根の場合は、瓦の一部を取り外し、固定用の金具の付いた瓦に取り換えてパネルを支える、「支持瓦」工法が一般的です。
和瓦や陶器平板瓦等に適していますが、この方法が使えない場合には、若干強度は落ちますが「支持金具」工法で取り付け可能です。
但し、「支持瓦」工法に比べ強度が落ちるため、取り付け箇所が増え、取付には屋根瓦や雨仕舞の知識・技術が必要です。

スレート屋根・金属屋根・カラーベスト

ストレート屋根などは、屋根に金具をビスで固定して防水加工しパネルを取り付ける「支持金具」工法が一般的です。
取付コストも瓦屋根にくらべ若干安くあがります。
ただし、屋根材に直にビス穴を開けますので、金具を取り付ける屋根材やその下地の状態や劣化の程度を的確に見分けることが重要です。
劣化した屋根材へそのまま取付を行うと割れなどの原因になり、雨漏りへ繋がることがあります。

 

見積内容・工事内容はきちんと確認しましょう

大きく2つの種類の工法をご紹介しましたが、屋根の素材や形は様々なものが使われており、すべての屋根に取り付けることは不可能です。
例えば、屋根材の下地に断熱材を入れてチップ材でサンドウィッチ構造にした素材がありますが、この場合は金具を固定するビスが効かないため太陽光パネルを固定することはできません。
このような屋根は三井ホームなどの住宅メーカーで使用していることがあり、この場合は提携しているシャープ製の太陽光パネルは専用の固定金具を使用することで、取り付けが可能になります。
他にも、木造や鉄骨などの建物の場合、垂木といわれる屋根を支える部分が設けられることが多いのですが、最近ではこの垂木をなくして家を建てる手法も増えています。
しかし、メーカーによっては垂木に固定することが基準となっているメーカーがあり、このようなメーカーでは取り付けを行うことはできません。

これらの他にも屋根や下地、家の構造から設置できる太陽光メーカーが限られる場合や、取り付け自体が行えない場合もあります。
また屋根の素材は取付可能でも、重量が家に負担をかけてしまい、結局は取り付けが出来ないこともしばしば見受けられます。
このような場合は、設置前に屋根裏などに補強工事を行う必要が出てくるため、余計なお金がかかってしまいます。
ずさんな工事で太陽光パネルを取り付けると、すぐに雨漏りしてしまったり、完工後に連絡が取れなくなるような悪質な訪問販売や詐欺まがいの悪徳業者も存在します。
設置の前に充分な検証が必要なので、屋根の状態・施工内容・価格・保証内容・定期点検などに関して、十分な説明をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。
もしも見積や施工内容に不安がある場合は、当協会までお気軽にお問合せ下さい。