太陽光発電コラム

平成29年4月1日からFITが変わります!

2016.05.30

平成29年4月1日からのFIT新体制について

第190回通常国会にて「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(通称:FIT法)等の一部を改正する法律」が成立しました。
これにより、平成29年4月1日より固定価格買取制度が大きく変わることになります。
平成29年3月31日までに、接続契約を締結されていない場合、原則として現行制度の認定が失効しますので、未契約の方はご注意下さい!

1.接続契約が未締結の方

42円案件、36円案件、32円案件・・・既に権利をお持ちの方も多いかと思います。
新制度では、既に認定を受けている方も、平成29年3月31日までに電力会社との接続契約が締結されていない場合、原則として、認定が失効することが決定しています。

今までは電力会社への申請が受理されれば、その年度の買取価格が決定し、締結が先延ばしになってもこの価格が変更されることはありませんでした。
しかしこれからは、接続契約を締結した時点で買取価格が決定するので、「とりあえず申請だけしておこう」というやり方ができなくなります。
さらに、これまでそうしたやり方で申請したまま放置されていた案件が、期限内に締結されない場合、原則として取り消されてしまうことになりました。

この「契約締結」がどの段階を指すのかは、申し込んだ電力会社によります。
接続契約申込書が電力会社と設置者間で締結された時、としている電力会社が多いですが、中には負担金の振り込みが完了した時、という電力会社もありますので、ご自分の管轄電力会社にご確認下さい。
基本的には、負担金の支払まで完了していれば、「契約締結」していると考えて大丈夫でしょう。

接続申込について

電力購入契約の申込・系統連系の申込から、契約までには一定の期間がかかります。
工事費負担金の算出などに半年以上かかることもありますので、認定が失効しないよう、設備認定を取得された後は、早めの接続申込みが必要です。
※なお、平成29年3月31日までに接続契約の締結を希望する場合、平成28年6月30日までの申込みが必要です。
詳細は、各電力会社のHP等で御確認下さい。

《北海道電力HP》 http://www.hepco.co.jp/energy/recyclable_energy/fixedprice_purchase/reception.html
《東北電力HP》 https://www.tohoku-epco.co.jp/jiyuka/
《北陸電力HP》 http://www.rikuden.co.jp/koteikaitori/
《東京電力HP》 http://www.tepco.co.jp/pg/consignment/retailservice/renewable/index-j.html
《中部電力HP》  https://www.chuden.co.jp/business/saiene/index.html
《関西電力HP》  https://kepco.jp/ryokin/kaitori/keiyaku/keiyaku1
《中国電力HP》  http://www.energia.co.jp/elec/seido/kaitori/tetsuduki.html
《四国電力HP》  http://www.yonden.co.jp/energy/n_ene_kounyu/index.html
《九州電力HP》  http://www.kyuden.co.jp/rate_purchase_index.html
《沖縄電力HP》  http://www.okiden.co.jp/corporate/purchase/

2.接続契約が締結済みの方

運転開始済みの方、接続契約の締結が完了している方については、新制度の認定を受けたものとみなされ、新制度が適用されます。
ただし、改正法施行後一定の期間内に、書類を提出することが義務付けられます。
(10kW未満の太陽光発電の場合を除く)
具体的にどんな書類が必要になるかは、今後資源エネルギー庁のHPに随時更新されていく予定です。
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/index.html

また、一定の期間内に運転開始すること等の、条件が付される可能性もあります。

3.新法案成立の背景

そもそもなぜこの法案が成立したのか、その背景には、ここ数年懸念されてきた再生可能エネルギー事業における大きな問題点があります。
それは、未稼働案件の多さです。

2012年にスタートした固定価格買取制度以降、太陽光発電ブームにより、多くの業者が事業参画に乗り出しました。
そして国中の未利用地に群がり、次から次へと設備認定の取得をし始めました。
実際には稼働する見込みの無い土地にも、とにかく高い売電単価の権利だけ取得してしまおう、と多くの業者が見切り発車で動いたのです。
しかし事業の目処が立つ前の申請なので、当然ながらパネルメーカーの選択も未検討のまま、という案件も多いです。
いざ事業を開始しようとした時に、「申請したパネルメーカーでは採算が取れない」「やっぱりもっと発電量の高い他の型番の方がいい」と思っても、もう変更ができません。
仕方なくその案件自体を断念してしまう・・・という話を当協会でもたくさん聞きます。

また、融資が下りずに、経済的に頓挫する案件もありました。
この多くが、42円や36円の高買取価格案件だったりするので、とても勿体無いです。

こうした安易な権利申請と、その後の計画倒れによって、現在なんと約36万件もの未稼働案件が存在することが判明しました。
約117万件(平成28年3月現在)の認定件数からすると、全体のおよそ30%にもなる数字です。
この未稼働案件を一旦整理し、発電事業の実態を明らかにするために成立したのが、この「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(通称:FIT法)等の一部を改正する法律」です。
これまでこうした未稼働案件に対する規制が無かった分、頓挫した事業を放置したままの方も多かったはずです。

今後は停滞していた事業を再検討しようとする事業主や、権利付きの土地を譲渡・転売しようとする業者などが、権利失効前に大きく動き出すであろうと考えられます。
一件でも多くの未稼働案件を無くし、再生可能エネルギー事業を再度活性化させるために、新法案をよく理解して今後の動きに注意していきましょう。