太陽光発電コラム

風力発電500kW以上3年ごとの検査義務化、2017年4月施行へ

2016.05.12

風力発電への関心が高まる中、ついに定期検査制度の施行へ向けた動き

太陽光発電の固定買取価格が24円に下がった影響もあるのか、
価格が据え置かれた風力発電に関するお問い合わせが増えています。

一方で風力発電設備の風車や翼の落下事故などが相次いで報告されており、
部品などの定期点検を行っていれば防げたのではないか、といわれています。

そこで、政府も安全対策の強化に乗り出しました。
単機500kW以上の設備を対象に、
3年ごとの定期点検を義務付ける新制度
の方針を出したのです。

気になる新制度、具体的に内容を確認してみました

では、具体的にはどんな制度なのかみていきましょう。

新制度施行は2017年4月

2016年度に経産省にて詳細を設計し、関連規定類の改正などを実施。
2017年4月から施行するとしています。

対象は500kW以上

新制度の対象となるのは単機500kW以上の設備です。

当協会へのご相談やお問い合わせは、
55円案件の20kW未満の小型風力発電がほとんですが、
全国的にみると風力発電設備の約9割が500kW以上ですので、
ほとんどの設備が対象になります。

法定定期検査・定期安全管理審査を3年ごとに義務づけ

義務付けられるのは、3年に1度の法定定期検査と定期安全管理審査です。

●法定定期検査とは…事業者が行う検査
●定期安全管理審査とは…国・もしくは登録審査機関による審査

安全管理審査については、民間審査機関による審査を基本とする方針も打ち出しています。

検査項目や頻度は、検査技術の精度や事故原因の分析結果により見直し

(社)日本風力発電協会の指針や、風車メーカー・メンテナンス事業者の
推奨する点検・検査の項目や頻度を踏まえると
メンテナンス部位によって「半年・1年・3年程度」という周期での点検・検査が必要ですが
柔軟な設備運用が難しくなると判断され、3年ごとの実施という方針になっています。

尚、検査項目や頻度に関しては、検査技術・検査精度の向上や、
事故の原因分析結果などを踏まえながら見直しを実施する予定です。

現時点では次のような検査項目が検討されています。

検査項目
(出典: 経済産業省)

500kW未満の設備であっても定期点検は行いましょう

とはいっても、500kW未満だからといって
点検が必要ではないというわけではありません。

前述のように、風力発電設備は事故を起こす可能性もあります。

点検を怠って事故が発生してしまうと事業主の責任も問われますので、
定期点検についてはどんな発電所であっても必須だと考えるようにしましょう。

※500kW未満の設備の場合も技術基準の適合性の確認が要求されています。
※20kW以上の設備が主任技術者の選任、保安規定に基づく保安管理が義務付けられています。

「ちゃんとしている事業者」なら負担軽減の処置も?

今回示された方針によると、事業者の保安体制によっては負担が軽減される可能性があります。

以下のような観点から事業者の保安力を評価し、
その評価に応じて法定定期検査時期が延伸されるという処置を検討しているという事です。
※延伸だけではなく短縮措置も検討されています。

●日常的な保守・点検の実施

●設備の安全性
・IoT(Internet of Things)等による常時監視
・予兆把握技術の導入 など

つまり、評価は「保安力」そのものを見て判断されるということです。

高い収益を見込める発電事業、安全対策も万全に行いましょう

太陽光発電のFIT単価が下がりつつある中で、
風力発電に関する注目度は年々高まっています。

そんな中、安全対策に関する制度が強化されると、
事業主にとっては収益の面で苦しくなってしまう側面は確かに否めません。

ですが、事故を起こしてしまっては元も子もありません。
安全に管理・運用できてこその収益ですから、
しっかりと対策を取れるような体制づくりを行いましょう。

日本住宅工事管理協会では、みなさまからのお問い合わせを受け付けております。

とりわけ、風力発電に関するご相談件数は日に日に増えております。

現在風力発電についてご検討中の方、制度について詳しくお知りになりたい方、
お悩みの事などがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
まだ具体的に何も決まってない方からのご相談も随時たまわります。

当協会は客観性の高い第三者機関です。
ご相談者様が安心して導入について検討できるように
親切・丁寧なアドバイスを心がけておりますので、安心してお問い合わせください。

【参考資料】
経済産業省-産業構造審議会 保安分科会 電力安全小委員会(第12回) 資料2
風力発電設備の定期検査制度について

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