太陽光発電コラム

検証!過積載の実力。本当に売電単価24円乗り切れる?平成28年度の太陽光

2016.03.28

売電単価24円、過積載で本当に高利回りが実現できるのか検証します

ついに、平成28年度4月からの売電単価(FIT単価)が決定されましたね。

気になる産業用太陽光の売電単価は24円+税。

これまでより3円のダウンとなり、いよいよ発電事業者と設置業者との間で綿密な計画を立ててからでないと利益を出しくくなってしまいました。

過積載は本当にしっかり利益を生んでくれるのか?

そこで実力が試されるのが、本コラムでも繰り返しお伝えしてきた過積載です。
24円であれば、過積載によってまだまだ高利益が望めます。

でも、そう言われてもちょっと不安ですよね。

本当に過積載にするだけで高い利回りを期待することができるのでしょうか。
今回は売電単価24円、過積載の発電所で本当に高利回りが実現できるのかを検証したいと思います。

>>検証結果をすぐ見たい方はこちらへジャンプ→ 

過積載とは(おさらい)

過積載とは、50kW未満の低圧の発電所に80~100kW近くのパネルを設置するというものです。

そうするとどうなるのかというと。

たとえば今までであれば日中の最も日射量の多い時間帯をピークにそのほかの時間はあまり電力を生めませんでした。
これに対し、過積載の発電所では太陽の出ている全時間帯でより多くの電力を生むことができる、という仕組みです。

つまりパネルの容量を増やすことで、日照量が少ない時間帯の発電量を増やせるというものです。

ただしその分、ピークの時間帯は発電量がパワーコンディショナーの接続容量を超えますので、ピークカットされていまいます。
その分を踏まえて計画して過積載を行えば、これまでの売電価格のころと遜色のない利益を見込むことが出来るようになります。

過積載の発電イメージ

では、いよいよ過積載の実力を検証してみます

さてでは、いよいよ実際に検証してみましょう。

といっても、そのために今から発電所を作るわけにもいきませんので、あくまでも想定の範囲での検証となります。

こんな条件で検証してみます。

 ・売電単価24円/kW
 ・80kWの過積載設備を導入
 ・1kW当たりの年間発電量1100kWh
 ・ピークカット分は3%
 ・設備導入費1680万円

上記のような条件の低圧の発電所を作ったと仮定します。

80kWのパネルを設置するわけですので、過積載となりますね。

<検証1>年間の売電収入は?

まず、この発電所では、年間どれだけ発電するかを計算してみます。

80kWの設備で1kW当たりの年間発電量が11000kWhですから、
80kW×1,100kWh=88,000kW となります

が、過積載ですのでピークカットの3%分はマイナスとなります。
つまり、88,000kW×(1-0.03)=85.360kW ということになります。

これではまだピンときませんので、年間どれだけ売電収入が得られるか計算します。
85,360kW×24円/kW=2,048,640円(税抜) ということになります。

これに消費税を加算すると、2,212,531円。

つまり年間おおよそ220万円の売電収入を得られるという計算になります。

<検証2>初期費用の回収期間は?

先程の計算先では次のような結果が出ました。

●年間売電量=80kW×1,100kWh×(1-0.03)=85,360kW
●年間売電価格(税抜)=85,360kW×24円/kW=2,048,640円
●年間売電価格(税込)=2,048,640円×1.08=約220万円

この220万円がまるまる利益なら嬉しいですが、そうもいきませんね。

そうです。設備導入費を頭に入れておかなければいけません。

今回の検証は設備導入費用を1680万円としていますから
これを回収するために必要な期間は

1680万円÷220万円/年間=約7.6年 となります。

つまり、7~8年で初期費用分が回収できるという事です。

<検証3>利回りは?

さて一番気になる利回りですが、
次の計算式で算出します。

220万円(年間売電価格)÷1680万円(初期費用)=約13%

というわけで、 13%の利回り という結果になりました。

検証からわかること:実は過積載よりも重要なのは設備導入費を抑えること?

24円の売電単価でも13%の利回り!?

と驚いた方も少なくはないと思います。

これもひとえに、過積載のおかげです……といって締めくくりたいところなのですが、ちょっと待ってください。

経営に慣れている方や、既に太陽光発電事業をされている方であれば既にお気づきのように、
この利回りを実現している秘密は、初期導入費の安さにあります。

もちろん、過積載も重要です。
今回の本題は過積載の実力検証ですから「年間220万円も! 過積載すごい!」と終わっても良いのです。

ですが、利回りの計算式を思い出してください。

220万円(年間売電価格)÷1680万円(初期費用)=約13%

そうです。ここに初期費用が出てきています。

既に太陽光発電事業を行っている方は「この導入費、安すぎない?」と不審に思われたかもしれないですね。

ですが、適当に1680万円という数字を出してきたわけではありません。
次のプランを参考にしてみてください。

初期費用を抑えたプランの一例

過積載の場合、必要なパネルなどの数が増えますので、設備導入費はそれだけ高くなります。

つまり「過積載でありながら、1680万円の設備を作る」ことが出来るかどうかが、利回りを確保するための大きなポイントとなります。

80kWの設備で1680万円……簡単はありませんが、無理でもありません。

たとえば。
日本住宅工事管理協会では次のようなプランを提案させていただくこともあります。

ただし、金額はあくまでも一例です。
設置場所や条件、最適なパネル選びなどを行うことで価格は変わりますのでご了承ください。

パネル 77,000~90,000円/kW
パワーコンディショナ 4,0000~45,000/kW
架台 25,000円/kW
その他(ケーブルなど) 5,000円/kW
工事 45,000~50,000円/kW
合計19万2000円/kW(オレンジの金額を反映)×80kW
=1536万円(税抜)
⇒税込み 約1659万円

結論!初期費用を工夫した過積載なら売電単価24円で利回り13%も可能!

今回の検証結果




 ・売電単価24円/kW
 ・80kWの過積載設備を導入
 ・1kW当たりの年間発電量1100kWh
 ・ピークカット分は3%
 ・設備導入費1680万円



年間売電量
85,360kW
年間売電価格(税抜)  約205万円
年間売電価格(税込)  約220万円
回収期間
約7~8年
利回り 約13%

ということで、当協会の見解としては、

売電単価の落ち込みが3円程度で良かった。24円ならまだいける!

というのが正直な感想です。

27円になったころから注目を浴びてきた過積載ですが、いよいよその本領を発揮するステージに来たようです。
ただし、27円の時以上に初期導入費について抑える工夫が必要です。

業者の提案を受けたら、まず
「本当にこの設備で利益が上げれるか?」
という点をしっかりと検証するようにしましょう。

第三者機関の日本住宅工事管理協会がサポートします

当協会では、これまでも多数の過積載案件のお手伝いをさせていただきました。
分離発注など、少しでも初期費用を抑えられるよう最善のサポートを心がけております。

当協会は第三者機関ですので、客観的な立場からアドバイスを行うことができますし、
必要な方には信頼できる設置業者のご紹介を行うことも可能です。

24円の太陽光、やるかやらないか……お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。