太陽光発電コラム

風力発電のメリットデメリット|太陽光との違い・比較

2016.02.22

風力発電はなぜ導入件数が少ない?

風力発電に関するお問い合わせはまだまだ多いとは言えませんが、切れ目なくコンスタントにご相談をいただいている再生可能エネルギー事業の一つでもあります。
ただ、興味を持っている方は決して少なくはないにもかかわらず、実際に事業が開始された発電所は非常に少ないのが現状です。

みなさんの風力発電への漠然としたイメージは一様に「売電単価は高いが設備費用も高そう」という状態で、それ以上の情報がうまく集められていないように見受けられます。
結果的に風力発電を行いたいと思いながらも踏みとどまってしまう方が多いようです。

嫌煙されてしまう主な理由をもう少し詳しくみていくと

●設備費用が高い
●事例が少なすぎる
●太陽光発電よりメリットがあるのか分からない
●自分の土地が風力発電に適しているのか調べるすべが分からない

といったところに大きな原因があるようです。

確かに、土地の形や広さに制限があるなどよほどの理由がない限り、踏み切るのは勇気がいるかもしれませんが、条件が整えば非常に魅力的な事業であることも事実です。
今回は、分かるようでわからない、メリットデメリットさえも不透明、そんな風力発電について分かりやすく整理してみようと思います。

風力発電のメリットデメリット

始めに、風力発電のメリット・デメリットを整理しておきます。

風力発電所のメリット・長所・魅力

●売電価格が高い(高利回りが期待できる)
●風が吹く限り昼夜を問わず発電できる
●小さな土地・いびつな土地でも設置可能
●発電時に温室効果ガスを排出しない

風力発電所のデメリット・短所・注意点

●風がなければ発電できない(収支計画を立てにくい)
●メンテナンスが必要
●風切音が発生する(騒音被害が出ないよう配慮する必要がある)
●設置面積を確保できれば無条件で設置できるわけではない
●設備費用が高い

メリットデメリットの解説

風力発電の大きな魅力は売電単価の高さと、風さえ吹けば時間帯や季節に関係なく発電できるところです。
平成27年度の売電単価は55円(+税)と、太陽光発電の約2倍程の価格です(20kW未満の発電所の場合)。
また、40坪前後の小さな土地やいびつな形をしている土地であっても、極端にいうと支柱1本を立てる面積があれば設置が出来ることも魅力です。

さて、多くの事業主様にとってネックになっている設備費用ですが、1基につき約1600~1700万円といわれています。
「これではあまりにも高すぎる」と考えてしまいがちですが、売電単価が高く、発電時間が長い(風量による)ことを考慮すると。1基の設置で充分とされています。
ただし、駆動部分が必要となるシステムですのでメンテナンスが必要です。このメンテナンス費用が思いがけず高くなるケースもあります。
導入費やメンテナンス費は利回りに大きく影響しかねませんので、しっかりと事前シミュレーションを行い、本当にメリットが高いかどうかを見極めながら導入の是非を決定することをおすすめします。

風力発電において特に気を付けたいのが、年間平均風速です。
年間平均風速が6.5m以上ないと利回り率が悪くなる可能性があります。
また、どれだけ風が強い地域であっても近隣に住民がいる土地では風力発電は断念した方が良いでしょう。
その理由が風力発電のデメリットでもある音です。風力発電システムは風車を回転させるため発電時に風切り音が発生します。
日本住宅工事管理協会では、騒音被害を出さないためにも、周囲150m以内に民家などがない土地を推奨しています。

つまり、いくら「小さな土地でもOK」「いびつな形でもOK」といっても、「風の弱いところには向いていない」「近隣に民家などがない」といった設置条件があることを忘れてはいけません。
風力発電はどこにでも設置できるわけではないのです。

太陽光発電と風力発電の大きな違い

なんとなく風力発電についてみえてきたところで、みなさんからご質問の多い「太陽光発電とのメリットの違い」についてもふれておきます。

尚、面積や初期費用に関する数字は全てあくまでも一例ですので、参考程度にご覧ください。


必要面積
初期費用
売電単価
(H27年度)
発電条件
メンテナス
太陽光発電(低圧)
49kW設置の場合

300坪程度
(
50kWの場合)
※太陽光パネルを
 並べる必要がある

1500万円前後
27円+税
日光が当たっている事
(=主に張れの日中)
必要だが少ない
・防草対策
・設備チェック
など
風力発電(20kW未満)
1基(定格10.4kW)設置の場合
40坪前後
(
1基の場合)
※1基で充分と
 いわれている
1600~1700万円
55円+税
風が吹いている事
(=吹いている限り24時間
四季を問わず発電)
必要で費用が高い
・駆動部分の
メンテナンス
など

ご覧いただくと分かる通り、初期費用に大きな差はありませんが、メンテナンスにおいて費用の差が生まれる可能性があります。

やはり大きな魅力といえそうなのは、売電単価の高さです。
太陽光発電の固定買取価格は年々下がり続け、平成27年7月には27円にまで下がったのに対し、風力発電の55円は圧倒する価格です。

また必要となる土地も小さくて済みますから、土地の購入から考えている方にとってはコストダウンできる可能性もあります。
ただし、風力発電の場合は太陽光発電所にはない騒音被害についても考慮する必要があります。

また、鉄塔を根元から倒してメンテナンスを行うタイプの設備の場合、設備の長さ分だけの土地が必要となります。

風力発電と固定価格買取制度

先程からもお伝えしているように、風力発電も固定価格買取制度が適用されます。
風力発電も太陽光発電と同じく20年間売電価格が保証されます。
太陽光発電と同じく安定的に収益性を確保することができます。

≪まとめ≫風力発電の設置に向いている土地

以上の事から、風力発電に向いているのはどんな土地なのか、まとめておきます。

□年間平均風速が6.5m以上である
□近隣に民家などがない

大きくはこの2点ですが、太陽光発電所と同じく地目や造成費については確認しておく方が良いでしょう。
特に現在の地目が農地の場合は農地転用が必要となります。

他にも、太陽光発電にも共通する点として、以下のポイントも土地の見極めをする際に参考にしてください。

□価格が安く、固定資産税が安い
□造成コストが低い
□電柱が近い
□地震・噴火・津波の危険性が少ない

日本住宅工事管理協会ならシミュレーションのお手伝いも可能です

ここまで、風力発電の特徴やメリットなどを中心にお伝えしては来ましたが、正直に申し上げるとやはり風力発電はまだまだこれからという印象が拭い去れません。
ただし、この先伸びていく再生可能エネルギーであることは確実視されていますので、日本住宅工事管理協会では日々情報収集を行っております。

当協会では、以下の条件をお伝えくだされば、年間風速などのデータを照合して概ねの収入シミュレーションをお出しすることが可能です。

□設置する土地の住所
□上記土地の所有状態
□希望発電量

もちろん、「まずはもう少し詳しく風力発電について知りたい」というお問い合わせも受け付けております。
最新の情報をもとにアドバイスさせていただきますので、興味がおありの方はどうぞお気軽にご相談ください。

小型風力発電