太陽光発電コラム

TPPに悩む農家の方を救うかもしれない『ソーラーシェアリング』の可能性

2015.11.17

TPP対策の最終兵器!『ソーラーシェアリング』で農家を続けながら副収入!

農家の皆様を悩ませている、TPPによる農業の全面自由化。
「農業をやめずに、更に副収入により収入を得られる方法」があれば、多少は安心してその時を迎えることができるかもしれません。

その方法の手段として注目を集めているのが、ソーラーシェアリングです。

ソーラーシェアリングとは


出典 環境ビジネスオンライン

簡単に説明すると、

ソーラーシェアリングとは「農業を行いながら、同じ土地で同時に太陽光発電事業も行う」とういう方法です。

また太陽光発電事業とは、太陽光発電設備によって発電した電気を、電力会社に売る事業の事で、政府の方針により20年間は固定の売電価格が約束されているため安定収入が見込めるとして人気の事業です。

ソーラーシェアリングは「農業を行ったまま、土地に支柱を建てて農地の上に太陽光発電設備を設置する」ことで可能になります。

ですが、政府はこれまで「農地へ太陽光発電設備等を設置することは、支柱の基礎部分が農地転用にあたる」として、ソーラーシェアリングを認めてきませんでした。

多くの農地でソーラーシェアリングが可能に!

このように、これまで農地では太陽光発電の設置ができませんでした。
つまり「農地では農業を」が前提だったのです。

ですから、これまでは農地で太陽光発電を行いたい場合は「農地転用」といって、地目を農地から雑種地や宅地などに変更し、農業をやめる必要があったのです。
これまでノウハウを蓄積してきた農業を完全にやめて、太陽光発電1本に絞るというのは、非常に難しい判断となりますが、農業だけでは続けていけないからとやむを得ず農地転用に踏み切る方も少なくはありませんでした。

ですが、必ずしもすべての土地が農地転用できるとは限らず、転用が禁止されていた土地をお持ちの方にとっては八方ふさがりといった声も上がっていました。

そんな中、ついに2013年3月、農地における農業の適切な継続を前提に、これを「一時転用」として認めることとなりました。
一時転用扱いとなるのは、地面に接している支柱部分のみで、後に紹介する”一定の条件”を満たせば満了後も一時転用を更新することが可能です。
これにより「従来農地転用が禁止されていた土地でも発電事業を行える可能性」が出てきたとして非常に話題になっています。

なぜ、ソーラーシェアリングがTPP対策になるのか

では、なぜソーラーシェアリングがTPP対策として有効なのでしょうか。

これまで農家の方々は、農業に関する様々な努力や改善を重ねてこられました。

ですが、今後はTPPの影響をもろに受けることが懸念されており、非常に不安な日々を過ごされていると思います。

かといって農家の方がいきなり太陽光発電を始めるのには勇気がいるものです。
これまで蓄積してきた知識や技術、実績を失ってまで投資することが得策だと思えない方も多いでしょう。

そんな方にとって救世主ともいえる制度がソーラーシェアリングです。

前述の通り、ソーラーシェアリングであれば農業をそのまま続けることが可能です。
慣れ親しんだ農業をやめるという選択ではなく、続けながら副収入を得るという方法をとることで、仮に農業の方でTPPの影響を大きく受けてしまっても、太陽光発での売電収入によって安定的な収益を期待することができます。

また、農地の固定資産税は通常よりも安く設定されています。これを完全に農地転用すると固定資産税が上がってしまいますが、ソーラーシェアリングの場合は地目を農地のままにしておくことができます。
TPPによりただでさえ競争が激しくなる中、固定資産税まで上がってしまうという事がないためその点でも安心できます。

ソーラーシェアリングのメリット

一部、ここまでのおさらいにもなりますが、以下にソーラーシェアリングのメリットを整理しておきます。

1、ひとつの土地で農業と太陽光発電を両立できる
2、農地転用不可の土地でも太陽光発電を行える
3、農業がTPPなどによる影響を受けても、太陽光発電の売電収入は入ってくる
  (通常、太陽光発電による売電収入は安定的である)
4、完全に農地転用するには収益の面でリスクが高い、というような小さな土地でも始められる
5、太陽光発電事業はつきっきりにならなくても良いので、農業に専念しながら副収入を得られる
  (定期的なメンテナンスは必要です)
6、植物には吸収できる光に限度があるため、パネルの影になる影響はあまり考える必要はなく(農作物による)、更に太陽光パネルの影を利用すれば真夏の作業が行いやすくなる

ソーラーシェアリングの注意点

パネルの下で農業を行うわけですから、パネルを乗せる架台部分が通常よりも高い位置になるため、その分通常の太陽光発電設備の導入費用より必要費用が高くなります。
※作物によって必要な日射量は開きがあるため一概には言えませんが、ソーラーシェアリングの場合1kWあたり30万円の費用が目安とされています。
ただし、融資を受けることもできますので、初期費用であきらめる前に、長い目で収益について考える方が賢明だとの見方の方が強いです。

他にも気を付けたいのが、一時転用というソーラーシェアリングならではの特徴による条件面です。
ソーラーシェアリングを行うためには、以下の条件や注意点を確認し、クリアにしておく必要があります。

【ソーラーシェアリングに関する注意点】
□架台の支柱部分を転用とみなし農業委員会の許可無しでは導入不可
□転用は一時転用扱いとして導入計画により許可され、3年ごとに審査し見直される
□営農の継続が担保されるとともに、作物の生産に支障がない遮光率で耕作機械の利用可能な空間が確保されている事が必要
□支柱は簡易な構造で、技術的、経済的に撤去が担保された計画である事
一般社団法人 ソーラーシェアリング協会より

ソーラーシェアリングのデメリット

ソーラーシェアリングの最大のデメリットは、手続きが面倒だという点です。
ソーラーシェアリングは、通常の太陽光発電を設置する場合に比べると必要な書類が多く、市区町村の他に県にまで許可をとらなくてはいけない事もあります。

このように、ソーラーシェアリングはとても大変な手続きを経てやっと開始することができます。
このわずらわしさが仇となり、最終的にはソーラーシェアリングをあきらめてしまう農家の方もいるそうです。

ソーラーシェアリングを始めるための手順

始めるための手順としては、やはりまずは専門家に相談することが第一歩です。
TPPを乗り越えるためのせっかくの打開策にも関わらず、手続きの問題だけであきらめてしまうのは本当に勿体ない事ですから、そうならないためにもご自身だけでなんとかしようとせず、プロの力を借りることも考えた方が賢明でしょう。
必ず事前に信頼できる業者などにご相談をいただきたいと思います。

日本住宅工事管理協会にお手伝いできること

簡単に信頼できる業者を探すといっても、その見極めは非常に困難ですし、農業を営みながらではなかなか難しいというお声が多いのも現状です。

かといって、よく検討もせずに慌てて業者に依頼すると、危険な場合もあります。
ソーラーシェアリングは通常の太陽光発電の設置とは異なりますから、やはり知識のある業者を選ぶ方が安心でしょう。

日本住宅工事管理協会では、早い時期からソーラーシェアリングについての情報収集を行っており、施工実績のある業者も当協会の会員として登録されています。

まずは当協会にて皆様からのご相談内容についてしっかりとお伺いし、親身なアドバイスをすると共に、安心して任せることの出来る業者の紹介も出来ますので、お気軽にお問い合わせください。

 

●こちらの記事も併せてご覧ください→ 農業と太陽光発電の共存!ソーラーシェアリング