太陽光発電コラム

太陽光パネルの種類と選び方について

2015.10.16

太陽光パネルについて、「品質」という表現を耳にします。ですが、いったい太陽光パネルの「品質」とは何をもとに評しているのでしょうか。

実は、太陽光のパネルにはいくつかの種類があり、それぞれに優れている面やそうでない面があります。今回は、そんなパネルの種類について深堀りしてみたいと思います。

パネルの種類は大きく分けて5種類

太陽光のパネルを作っているメーカーは国内外に100以上存在しているといわれています。

そんな膨大なメーカーの中から選ぶとなると、いったい何を基準にしたらよいか分からなくなってしまいますよね。
そもそも、そんなにたくさんのパネルがあって、いったい何が違うのだろう? という疑問すらわいてくると思います。

まずこれに関してお答えすると、そこそこ違うと思っていただいてよいと思います。何が違うかというと種類です。
パネルには大きく分けて5つの種類があります。それぞれに特徴があり、違いが現れるのは、発電効率や、影・熱への強さ、コストなどです。
まずはその特徴について説明します。

●単結晶

単結晶は現在最も高い変換効率であると言われています。
シリコン原子が規則的に並んでいて非常に純度が高く、シリコンの力を最大限に発揮できるためです。
また、パネルの表面に切れ目などがないため「見た目にも美しい」という評価をする人もいます。

ただし、シリコンの純度が高いため、コストも高くなります。

単結晶のパネルは、シリコンが含まれるケイ石が原材料です。ケイ石を加工し、加工後のかたまりを切り出します。
切り出したものをセルと呼びますが、セルを組み合わせると単結晶の太陽光パネルになります。

●多結晶

大量生産が可能で、単結晶よりもコストがかかりません。

多結晶は単結晶を作るときに発生するシリコンの粒を集めて加工してつくります。
したがって多結晶のシリコンは小さな結晶の集まりからできているため、単結晶よりも発電量が劣ります。
また、パネルの表面にはまだらな模様が入ります。一般的には美しさの面で劣っていると言われますが、このまだら模様を好む人もいます。

<単結晶(左) と 多結晶(右)> ※出典:カナディアンソーラー
単結晶と多結晶

●アモルファス

太陽光による劣化が弱点で、これまでは電卓などに使われていましたが、技術が進歩したことで屋外用も流通し始めました。
結晶シリコンよりも光の吸収性が良く、高温時でも安定した発電効率を維持することが出来ます。ただし、通常時の発電効率は結晶タイプの方が高いといわれています。

特徴は不規則な原子配列。非常に薄くて曲げることもできるため、自由な形状にすることが可能で、大面積の大量生産も可能です。

●ハイブリッド

単結晶とアモルファスの組み合わせです。
単結晶のシリコンをアモルファスの薄膜で挟み込んだサンドイッチ状の形状です。

ハイブリッドタイプは非常に電気変換効率が高いといわれています。
波長の長い光は結晶シリコンが吸収し、波長の短い光は非結晶シリコン(アモルファス)が吸収するためです。
また、アモルファスの大きな特徴でもある「高温時でも高い発電効率を維持できる」という点にも期待できます。

ただし、現状ではコストの壁があります。まだまだ価格が高いのが現状ですが、メリット面も大きいためこのタイプを望む人も多いようです。

●CIS

現在、太陽光パネスの主流はシリコンです。ですが、このタイプはシリコンを使いません。
CISは銅(Copper)・インジウム(Indium)・セレン(Selenium)を主成分に構成された化合物半導体によって発電します。

ローコーストで、かつ高温時でも変換効率が低下しにくく、影の影響も受けにくいのが特徴で、パネル表面の落ち着いた色合いにも人気があります。
ただし他と比べると変換効率が低く、広い設置面積が必要であるなど、今後の研究に期待したい面もあります。

<CISパネル>※出典:ソーラーフロンティア

CIS
 

比較するときのポイント

このように、品質の違いはパネルの種類によって生まれます。では、実際これらの中から何を基準に選ぶのがよいのか考えてみたいと思います。

まず、メーカーによっては1種類しか取り扱っていないことがあります。ですから、「このメーカーは有名だから安心そうだ!」と早まってはいけません。

たとえば、「小さな土地だけど、日当たりはよく、できれば過積載をしたい」という希望がある場合、何を設置するのが良いでしょうか。
土地が小さいのに過積載を望めるの?とお思いかもしれませんが、効率が良くパネル面積の小さいものを選べば可能かもしれません。

この場合、CISタイプはあまりおすすめできません。変換効率が低いうえ、設置面積の広さも求められるためです。
にもかかわらずCISタイプしか扱っていないメーカーを選んでしまうと、当然ですがCISのパネルを提案されてしまうのです。

もちろん、逆のケースもあります。
なるべく「コストをかけず、表面の美しいパネルを設置したい。土地面積もそこそこ広い」という場合であればCISが向いている可能性もあります。

ですか、個人でどのメーカーがどの種類を扱っているのかを調べるのは大変です。

更に、メーカーによって保証内容が違ったり、同じ種類のパネルであってもパネルの大きさが違ったり、劣化具合が違うこともあるので、これらが絡み合うと相当骨が折れる作業となります。

重要なのは相談相手や業者をしっかり選ぶこと

まずは、専門家に相談することが大切です。
専門家であれば、ご希望条件などを伺う中で少しずつ最適なパネルの種類やメーカーを絞り込むことが出来るからです。

ですが、当コラムでも何度かお伝えしているのですが、大切なのはやはり「誰に相談するか」という事です。専門家なら誰でも良いというわけではありません。
というのも、業者によっては事業主様の利益を考えず、「売りたいパネル」を優先的に提案してくるためです。

本当に自分の思うような事業運営をしたいのであれば、信頼できる業者に相談するようにしましょう。

日本住宅工事管理協会は第三者機関です。客観的な立場にありますので、決して偏った提案をすることはありませんのでご安心ください。