太陽光発電コラム

改正FIT 過積載増設9/1より実質不可 みなし9/30まで

2017.09.08

改正FIT法の最新情報はチェックしていますか?

2017年8月31日、FIT法が更に改正されたことはご存知でしょうか。

4月に改正FIT法が施行されたのは記憶に新しいところですが、実は8月にも再改正されているのです。

*参考:なっとく!再生可能エネルギー
「平成29年8月31日公布・施行のFIT法施行規則・告示改正のポイント」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_point.html#point

今回の改正で最も注目されているのが、増設への対応です。
なんと認定後に過積載などを行うためにパネル増設した場合、新たな変更手続きが必要になり、売電単価も最新の価格が適用されるようになってしまったのです。

頻繁に、意外と重要な変更が含まれており、FIT法の最新情報は常にチェックしておく必要があるな、と痛感されている事業主様も多いのではないでしょうか。

今回は
●今回の改正FIT法の再改正の詳細
●今後、増設時にはどんなことを注意すべきか
●その他改正FIT法の注意情報(みなし認定移行手続きについて)

などの情報を中心にお伝えします。

増設ができなくなったってどういうこと?

今回の改正により、これまでのような感覚で増設を行うことができなくなりました。

増設が出来なくなったといっても、増設自体を禁止しているわけではなく、増設した結果、売電価格が「増設時点の調達価格」となってしまうのです。

そのため、ほとんどの発電所で「増設することで売電収入に大きな影響が出てしまう」という恐れがあり、結果的に「増設は出来ない」と判断する事業者が大多数に上ると言われています。

既にこの改正は2017年8月31日に施行されているものですので、今から増設しようと考えていた方は今一度計画を見直した方が良いかもしれません。

セーフティラインに注意!再改正の詳細、対象となる設備など

今回の対象となるのは、10kW以上の設備です(=10kW未満の設備は対象外)。

具体的には、認定後に太陽光パネルの合計出力に次のような変更があった場合に売電価格が変わってしまうというものです。

●増設の場合
・パネルの合計出力100kW以下の発電設備…合計出力が3%以上増加した場合
・パネルの合計出力100kW以上の発電設備…合計出力が3kW以上増加した場合
(以下、上記2点をまとめてセーフティラインと記載します)

●減設の場合
合計出力が20%以上減少した場合

つまり、「太陽光パネルの増設」や「高効率のパネルを使用」した結果、上記のような出力増加となった場合に、売電価格が変更されてしまいます。

(例)パネルの合計出力49.5kWの施設を51.0kWに増設
    → 51÷49.5=1.030303…   約3.03%の増加となるため価格変更となる

なお、セーフティライン内での増設の場合、増設分も既設分と同じ売電価格となりますが、稼働済みの発電所の場合は買取期間が既設分に統一されてしまいます。

また、何らかの事情で太陽光パネルの枚数を減らすことになるケースもあるでしょう。この場合も、合計出力が20%以上減ってしまうと価格変更の対象となりますので、減設する際は出力数に充分注意する必要があります。

これまでの増設に伴う制約と何が違うの?

「これまでも、たしか増設すると価格変更になっていたような?」
「あれ? パネルの増設はOKなんじゃなかった?」

という印象の方もいて、混乱されているかもしれません。
改めて、本改正の前と後との違いをおさらいしておきます。

●改正前…パワコンの容量(=設備の容量)が増加することで売電価格の変更が適用される
●改正後…パネルの増加によって出力が増加した場合も対象

つまり、本改正前も設備の容量を増加することで売電価格が変更されることはありましたが、パネルの増加に関しては問題がありませんでした。

しかし、改正後はパネルの増加を行うことでもセーフティラインを超えると売電価格が変更となってしまうのです。

ですからこれまでの感覚で「パネルの増加なら大丈夫だよね?」と安易に増設してしまうと、事業計画が大きく狂ってしまう恐れがあります。

今後ネックになるのは、やはり過積載

今回の改正の裏側には、高い売電単価の時代に認定を受けたまま、現在の安い価格のパネル増設による過積載を行うことで売電収入をUPすることが可能という現状をどうにかしようという狙いがあるようです。

しかし、過積載にも”電力会社への送電量が比較的安定する”というメリットがあり資源エネルギー庁もその点は認めているところです。そのため、過積載自体は禁止になっていません。

過積載について、今回の改正を受けて頭に入れておきたいのが、次の2点です。

●新規で認定申請する場合
過積載を検討しているのであれば、申請する時点で、過積載状態での申請をする。
この場合は過積載分のパネルも含め認定を取得することが可能。

●認定取得後に事後的にパネルを増設する場合
増設自体は可能であるが、セーフティラインを超えた時点で売電価格を変更して事業を継続することになる。

至急確認!みなし認定手続き終了について

突然ですが、旧制度で認定を受けている方、みなし認定の移行手続きはお済みでしょうか。

改正FIT法について、今後のスケジュールで重要となる「みなし認定」の手続きについて、期限が近づいているため併せてお伝えしておきます。

みなし認定の移行手続きについて

●書類の提出期限:平成29年9月30日
●手続きが必要な方:2016年度までの設置者
●提出するもの:事業計画
●手続きの仕方:基本は太陽光発電設備を購入した業者に代行してもらえる
※10kW未満案件は、みなし認定期限が12月30日まで延長されました。

このように、手続き自体は代行してもらえるので安心しがちですが、注意したいのは手続き完了まで時間がかかるということです。みなし認定の処理を行うセンターへ申請が集中しているため、現在は申請提出から受理まで2ヵ月以上かかることもあるようです。

また、手続き時には、全ての認定に割り振られている【設備ID】や、webからみなし認定手続きを行う際の【ログインID】などの情報が必要となるのですが、これらを忘れた場合はJPEA代行申請センターに問い合わせなければなりません。

しかし、こちらも問合せが殺到しており、回答までには1~2ヶ月かかるとのことです。

みなし認定手続きの対象は、過去に遡り全ての設備認定を受けた発電所(特定太陽光を除く)が含まれますので、(自分には関係がない…)というケースはほとんどありません。

期限内にみなし認定への移行手続きを行わなければ、即時ではありませんが、最終的には設備認定失効もありうると改正FIT法には明記されています。

万一手続きが間に合わなかった場合、経済産業省から事情の確認が入り状況の案内があるでしょうが、先述のID不明などのトラブルも考えられますので、一刻も早く行動を起こした方が良いでしょう。

JCMAエネルギーは改正FIT法お手続き込みのご発注が可能

過積載の勢いが高まってきた矢先の今回のFIT法の更なる改正。痛手となる方も多いと思います。

この他にも、みなし認定の移行手続きなど期限内にすべきこと、新改正前に備えておきたい事など、事業主様がすべきことは多々あります。

今後の運用の仕方などについてお悩みの方は、お気軽に当協会までご相談ください。専門スタッフが、改正FIT法の下でもしっかりと事業主様にとって有益な事業運営ができるよう、最大限のサポートをさせて頂きます。