太陽光発電コラム

自家消費太陽光で法人税100%即時償却

2017.09.11

知っていますか?法人税対策ができる太陽光発電

かつては補助金や優遇制度を利用できたFITですが、2017年8月現在ではこれらを利用できるFIT投資の太陽光発電はありません。

そのため、法人税のやりくりに悩む方々の選択肢から太陽光発電という発想そのものが消えつつあるという方もいるようです。

しかし、設置すること自体に大きなメリットがある太陽光発電。何か他の方法で税制対策が出来ればまだまだ諦めたくないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、法人税の100%即時償却が可能となる『中小企業等経営強化税制』と、それを可能にしてくれる『自家消費型太陽光』についてご紹介します。

法内容と税制度

「中小企業等経営強化税制」は、『中小企業等経営強化法』によって受けられる税制です。他にも、同法内には「固定資産税の特例制度」も設けられています。

中小企業等経営強化法と税制優遇

『中小企業等経営強化法』について

中小企業や小規模事業者・中堅企業(以下、中小企業者等)が税制や金融支援などの措置を受けることができる制度で、2017年4月に施行されています。

この制度は人口の減少や少子高齢化、国際競争の激化、人手不足などによって中小企業等の事業環境が厳しくなってしまい、生産性の低迷や人材確保・事業の持続的発展が難しくなっている中で、将来の成長を果たせるように生産性(経営力)の向上を図る目的で施行されたものです。

従って、優遇を受けられるのは、中小企業等経営強化法の認定を受けられる事業者に限ります。
※どのような事業者が制度の適用を受けられるのかなど、詳細は後述致します。

2つの制度は併用が可能

『中小企業等経営強化税制』と『固定資産税特例』は併用することができます。

というのも、中小企業等経営強化税制の支出は国税、固定資産税特例の支出は地方税であり、財源が異なっているため審査はそれぞれ行われますが、併用して申請することも可能となります。

片方だけの認可もあり得ますが、両方認可が下りればかなりお得感のある制度といえそうです。

『中小企業等経営強化税制』とは

中小企業者等が生産性や経営力を向上させるための設備を新規導入した場合に、即時償却もしくは税額控除を受けられるというものです。

「固定資産税の特例制度」とは

中小事業者等が、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき一定の設備を新規取得した場合、固定資産税が3年間にわたって2分の1に軽減されるというものです。

即時償却されるまでの流れ、制度の詳細

では、本題である100%即時償却が可能となる『中小企業等経営強化税制』について具体的に制度の中身を見ていきます。

本制度はどんな流れでどんな優遇が受けられるものなのでしょうか。

制度の流れ

事業所管大臣が事業分野ごとに生産性向上の方法などを示した『業分野別指針』を策定

中小企業等は人材育成・財務管理・設備投資などの取り組みを記載した『経営力向上計画』を各大臣に申請

認定されると支援措置を受けることができる

ポイント

上記の内、生産性を高める「設備投資」をした場合に、中小企業等経営強化税制によって法人税の即時償却などの税制支援を受けることが可能となります。
※重要なのは『経営力向上計画』の認定を受けることが前提となっていることです。

中小企業等経営強化税制で受けられる優遇内容

以下、いずれかの優遇を選択することが可能です。
・全額即時償却
・税額控除
※取得価額の10%(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)

指定期間

平成29年4月1日~平成31年3月31日までに取得した設備

中小企業等経営強化税制を受けられる分類

中小企業経営強化税制は、次のようにA類型・B類型の二種類に分類されています。
中小企業等経営強化税制の分類
(出典:中小企業庁『中小企業等経営強化法の概要(詳細版)』)

● 違いが分かりにくいので、以下に簡単にまとめます。

A類型 B類型
どんな設備か 生産性を向上させる設備 収益力を強化する設備
販売を開始した時期の制限 制限あり 制限なし
提出書類 工業会等が発行した証明書 経済産業局の確認書を提出
対象設備の定め 【工具】
測定工具及び検査工具

【ソフトウェア】
情報収集機能及び分析・指示機能を有するもの

特に定め無し

税制を利用できる業種

本税制を利用できるのは指定された業種に限ります。
指定業種は以下の通り。

【指定業種】
農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、建築業、製造業、ガス業、情報通信業、一般旅客自動車運送業、道路貨物運送業、海洋運輸業、沿海運輸業、内航船舶貸渡業、倉庫業、港湾運送業、こん包業、郵便業、卸売業、小売業、損害保険代理業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食業サービス業、生活関連サービス業、映画業、教育、学習支援業、医療、福祉業、協同組合(他に分類されないもの)、サービス業(他に分類されないもの)

(注1)中小企業投資促進税制及び商業・サービス業・農林水産業活性化税制のそれぞれの対象事業に該当する全ての事業が中小規模経営強化税制の指定事業となります。
(注2)電気業、水道業、鉄道業、娯楽業(映画業を除く)等は対象になりません。
(注3)風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条5項に規定する性風俗関連特殊営業に該当するものを除きます。

(中小企業庁『税制措置・金融支援活用の手引き より引用)

注目すべきは、電気業は指定業種に含まれないという点です。
この定めによって、FITによる太陽光発電ではなく『自家消費型太陽光発電』である必要性が出てくるのです。

なぜFITはNGで、自家消費型太陽光ならOK?

なぜ、この制度を利用するためには自家消費である必要があるのでしょうか。

これまでのようなFIT制度(固定価格買取制度)の太陽光発電では、10kW以上の発電所の場合は発電した電気は全て売電する『全量買取』という形をとるのが通常です。

しかし、これは売電を目的とした太陽光発電ですので、指定対象外業種である「電気業」とみなされてしまうのです。

対して、自家消費型は売電を目的としていません。
あくまでも、自家消費を行おうとする企業等の生産性を向上させるために太陽光発電という設備を導入するという意味合いになります。

そのため、自家消費型であれば『中小企業投資促進税制』の指定業種の対象から外れることはありませんので、自家消費を行おうとする企業等の業種自体が対象業種であればOKということになります。
※他にも条件がありますので、ご自身が対象になるかどうか、事前に必ず確認する必要があります。

FIT認定でも余剰買取はOKのケースも

先程からFIT認定の場合は当制度は利用できないとお伝えしておりますが、厳密には利用できるケースがあります。

それは、余剰買取の場合です。

余剰買取の場合に関しては利用内容によっては、本制度の利用が可能です(10kW以上の太陽光発電でも、全量買取か余剰買取か選ぶことができます)。

資源エネルギー庁が管轄している税制優遇等は「FIT認定を受けているものはNG」「独立電源としての自家消費のみ」という条件があるので、「余剰売電ならFIT認定を受けていてもOK」になる可能性がある中小企業等経営強化税制は注目度が高いといえそうです。

ただし、制度の利用可否については税務署の判断が必要になりますので、事前確認を行うようにしてください。

● 本制度の利用種別を整理

FIT認定 全量売電 利用不可
余剰売電 利用内容により可能
※税務署が判断
非FIT認定 自家消費 可能

ところで、自家消費型太陽光発電ってナニ?

自家消費型太陽光発電とはナニ?自家消費型太陽光発電とは、自施設で利用する電力を自分で作ってまかなおうというもので、近年注目度が高まっている経費削減などを助ける手法の一つです。

自家消費型太陽光発電なら、蓄電池と上手に組み合わせることで「電気代の削減・基本料金の削減・CO2の削減」と、トリプルで削減することが可能となるため、多くの企業が導入し始めています。

FITのように「作ったら売る」という方がメリットがあるように感じるかもしれませんが、年々売電単価は下がっていますし、反して電気料金は高騰しています。
つくった電気は売るよりも、むしろ消費した方がお得になる施設も多くなってきているのです。

もちろん、初期費用を回収してからもこれらのメリットは続きますので、導入費用がかさんだとしても、税制を利用できるうちに導入しておくメリットは充分にあると考えている企業が増えています。

税制対策としておすすめ!自家消費型太陽光

自家消費発電なら、まだまだ税制対策としておすすめいまや、エネルギーも地産地消の時代です。
企業のイメージアップにもつながる太陽光発電による自家消費は、今後ますます導入企業が増えると予想されています。

そんな中、法人税のやりくりにも一役買ってくれる『中小企業投資促進税制』によって、導入設備を100%即時償却(又は税額控除)することができるのはとても魅力的です。

税制対策でお悩みの方、経費削減の手法を模索中の方は、一度自家消費型太陽光発電を検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

詳しく知りたい方、お悩みの方は、当協会までお気軽にご相談ください。
日本住宅工事管理協会は第三者機関ですので、客観的立場から丁寧にご説明させていただきます。

もちろん、太陽光発電に関する知識や経験が豊富なスタッフがしっかりフォロー致しますので、導入にあたってもしっかりサポートさせていただくことが可能です。

(参考)中小企業庁『中小企業等経営強化法について』