太陽光発電コラム

豪雨エリアの発電所、感電に注意。JPEAから注意喚起|災害時の対処は?

2017.07.12

今回の九州地方の大雨で被害に遭われた方へ心よりお見舞いを申し上げますと共に
被災地の1日も早い復旧・復興をお祈り致します。

九州地方の記録的豪雨エリアの太陽光発電所について

九州地方を襲った記録的な豪雨による避難者は2017年7月11日現在1800人以上にものぼっていて、未だ孤立状態の方もいるなど深刻な状況です。

この豪雨を受け、JPEA(一般社団法人太陽光発電協会)より太陽光発電設備の水害に関する注意喚起がなされています。
これだけの大雨ですから、太陽光発電所にも何らかの影響を与えている可能性があります。

太陽光発電所をお持ちの方は、大雨の際にどんなことに気をつけるべきなのでしょうか。
JPEA(太陽光発電協会)から発信されている情報をもとに、重要な点をまとめます。

感電にご注意!大雨の後の太陽光発電

大雨の後の太陽光発電所では、感電や漏電・火災に注意する必要があります。
具体的には次のような点に特にご注意ください

水没・浸水による感電

太陽光発電の設備、特にパワーコンディショナやモジュールと電線との接続部は、水没・浸水に注意が必要です。
水没・浸水してしまっているこれらの設備に接近したり、接触したりすると、感電してしまう恐れがあるためです。

破損による感電

漂流物などによって、モジュールや集電箱、パワーコンディショナが破損してしまっていることや、電線類が切れてしまっている場合があります。

断線したケーブルの先端には数百ボルトの電流が流れています。
水没・浸水時に破損してしまっている太陽光発電設備に近づくと、上記と同じく感電の恐れがありますので、近づかないようにしましょう。

その他、漏電・火災などにも注意

他にも漏電・火災の可能性や、感電範囲の拡大にも注意が必要です。
被災した太陽光発電は漏電や火災の可能性があります。

太陽光パネルはたとえ壊れていても、太陽の光が少しでもあたれば発電します。
雨が降った後にパネルが太陽光を浴びると、火災の危険性が出てくるため注意しましょう。

また、パネルが雨にさらされると感電の範囲が拡大する可能性があります。

発電所と自分の身を守ろう!連絡先は?災害時に行うべきこと

発電所のある地域が豪雨に見舞われてしまった場合の対処法や連絡先についてご紹介します。

発電所が水没・浸水しているとき

前述の通り、感電の恐れがあり危険です。
水没・浸水してしまった場合は、自分で状態を調べるのではなく直ちに以下の専門機関に連絡を取ります。

・50kW未満の太陽光発電所…販売施工事業者
・50kW以上の太陽光発電所…選任されている電気主任技術者

設備の様子が心配なのはわかりますが、近寄ったり自分で調べようとして触ったりするなどの行為はやめましょう。

※復旧作業などでやむを得ず取り扱う場合においても、ゴム手袋やゴム長靴など絶縁性のある物を着用し、素手で触らないようにとの案内が出ていますが、極力自分で対処するのは避けましょう。

破損個所が認められるとき

感電や発火の恐れがあり危険です。
水没や浸水が見られなくても、必ず以下の対応を取るようにしてください。

・50kW未満の太陽光発電所…販売施工事業者
・50kW以上の太陽光発電所…選任されている電気主任技術者

何の被害もなかった場合

一見何にも被害がなさそうでも、周囲が水没・浸水しているなどの場合は念のため注意するようにしましょう。

豪雨の最中にご自分の発電所を確認に行くのは危険ですので、普通は雨が落ち着いてから確認をすることになると思います。その段階では水が引けていても、雨のピーク時には何らかの被害に遭っていないとも限りません。

特に今回の豪雨のエリアに発電所があるという方は容易に近づかない方が良いでしょう。自分で調べようとするのではなく、必ず業者などに連絡を取るようにしましょう。

「どうみても大丈夫そうだけど……」など判断に迷う場合も、まずは販売施工業者などに相談してみてください。
目に見えないトラブルでも、放置していると発電効率の低下につながりますので、調査・メンテナンスを依頼するのがベストです。

家庭用太陽光発電の場合は?

野立ても家庭用も、基本的に危険性は同じです。
しかし家庭用の場合、比較的周囲に建造物が少ない傾向にある野立て太陽光とは違い、生活圏であるためより注意が必要といえます。

火災などによって周囲に被害が及ばないよう、まずは設置業者に連絡を取るなどして現状を報告し、必要であれば早めに調査・メンテナンスなどを行うようにしましょう。

災害時、太陽光発電システムの点検・撤去はこのような作業を行います

災害時に太陽光発電システムに何らかのトラブルが発生した際には、どのような作業を行うのでしょうか。
発電事業者自ら行う作業ではありませんが、自分でできない分どんなことをしているのか気になると思いますので、以下に簡単に手順をご紹介します。

※繰り返しになりますが、あくまでも作業内容のご紹介です。大変危険で専門的な作業になりますので、くれぐれも自分で行わないようにしてください。

1、作業員の安全対策を取る

作業を行う人の感電対策や落下防止などを行い、安全対策を取ります。
作業員はヘルメット・ゴーグル・マスク・安全靴(もしくは滑り止めや釘などの踏み抜き防止効果のある長靴)を着用の上、高所作業時には安全帯や命綱を着け、工具類の落下を防ぐため腰袋を着用します。

作業する場所に水が残っている場合は体が濡れない服装をし、必要であれば絶縁衣や電気用高圧ゴム長靴を身につけます。使用する道具は絶縁処理された物を用いて、必要時にはモジュールの表面を遮光用シートなどで覆って発電しないようにします。

2、点検・撤去を行う

点検中に不要な動作をしてしまわないよう、決められた順番で作業を行うことが望ましいとされています。
※絶縁抵抗の測定に関しては、全ての設備のブレーカー・断路器などを解放してから行います。

【推奨される作業手順】
電力系統→受変電設備→パワーコンディショナ→集電箱→接続箱→太陽電池アレイ

≪まとめ≫ 災害時の太陽光発電所、取り扱いは充分に気をつけましょう

太陽光パネルは破損していても太陽光があたっている限り発電し続けている可能性があります。

特に今回のような豪雨の後などは、破損と水没・浸水が同時に起こっている可能性があり、広範囲において感電する恐れが高いので触れないようにしましょう。

また、雨の後にモジュールが太陽光を浴びると火災を起こす可能性もあります。

まずは自己判断で触らないということを徹底し、
早急に設置工事を行った業者に連絡をするようにしてください。

【設置業者と連絡が付かない場合】
設置業者がすでに事業から撤退していたり、会社が無くなってしまっている場合など
連絡が取れずにお困りの方は、どうぞお気軽に当協会までご相談ください。
アドバイスや出来る限りのサポートをさせて頂きます。

参考資料について

今回ご紹介した記事の内容は、JPEAからの注意喚起文書をもとに作成しております。
作業手順などより詳しい内容をお知りになりたい方は、以下の文書をご確認ください。

■JPEA(太陽光発電協会 http://www.jpea.gr.jp/)より

『【注意喚起】太陽光発電設備が水害によって被害を受けた場合の対処について』
http://www.jpea.gr.jp/pdf/t150911.pdf

『太陽光発電システム被災時の点検・撤去に関する手順・留意点 【水害編】』
http://www.jpea.gr.jp/pdf/t151009.pdf