太陽光発電コラム

太陽光発電システムの機器について確認すべきこと

2014.08.06

太陽光発電所のシステムを考える上で最低限抑えること

太陽光発電所は「モジュール」「パワコン」「集電箱」「架台」「ケーブル」「メーター」などから成り立っています。
事業者様から相談を頂き、いろいろな話をしていると多くの方がモジュールメーカーに対しては非常に頭を悩ましているのに、パワコンや架台にはあまり気を回していないように感じます。

もちろん、モジュールメーカーをしっかりと選定することは重要ですが、それと同じくらいパワコンと架台を選択することは重要です。
後ほど詳しく記載しますが「ケーブル」も耐久年数があり、大きな差はないですがメーカーによっては異なります。20年間の長期間にわたり運用を行っていく太陽光発電事業です。

それぞれの機器で考えないといけない点は異なります。
事業計画を考える際にはそれぞれのシステム全体で見るだけではだめで、それぞれの機器の耐用年数なども踏まえないといけません。

ここでは間単になりますがそれぞれの機器の特徴や抑えないといけない点をご紹介していきます。

モジュール(パネル)について

太陽光発電所の核となるモジュールには選ぶべきポイントがいくつかあります。
代表的なのは下記の3点です。

1 保障内容
2 パネルの種類(多結晶・単結晶等)と公証出力
3 パネルのサイズ

これら3点はメーカーによって異なっています。(パネルサイズは大まかには統一されています)

保障内容について

モジュールメーカーを選ぶ上で一番重要視する点といえます。
保障にはいくつかの種類があり、まずはきちんと把握することが重要です。
代表的な保障は次の三点です。

1 出力保障
2 システム保障
3 災害補償

出力保障について

太陽光発電所の設置を行う前に、施工会社は必ずモジュールメーカーにシミュレーションの作成を行います。
シミュレーションの作成方法は
1 施工会社が現場調査を行う
2 そのデータをメーカーに提出してメーカーがシミュレーションを作成する
といった流れになります。

出力保障はメーカーが作成したシミュレーションの発電量の数値の○○%の発電量を保障するというものです。保障の発電量を下回った場合は原因の調査を含めてメーカーが保障するのです。(○○はメーカーによって異なり、経過年数でも変化します)

ここで気をつけなければいけないことが各メーカーでシミュレーションの作成に若干の違いがある点です。詳しくはいずれかの機会にご紹介させていただきますが簡単に違いと特徴を記載すると次のような違いがあります。

1 いずれのメーカーもシミュレーション数値を少なく算出します
2 シミュレーションの発電量と実発電量の差は各メーカーにより異なります

このような特徴がありますので出力保障に関しても単純に数字だけ判断するのではなく、そのメーカーがシミュレーション数値をどのように捕らえているのかもできればきちんと認識することが重要です。

システム保障

システム保障は太陽光発電所全体にかかる保障です。モジュール単体にはおそらくすべてのメーカーが保障をつけています。
そのほかの機器に関しては各メーカーによって大きく異なります。システム保障は長期間安心いて運用を行っていくうえでは非常に重要なのでぜひ抑えておきましょう。
(システム保障が採用されるのは50kW未満の低圧の場合がほとんど、高圧案件の場合適用しないことがありますので確認が必要です)

システム保障の例

1 パワコンのみ1年保障がつく
2 モジュール以外の機器に10年間の保障がつく
3 モジュール以外の機器に15年間の保障がつく

先ほども述べましたがシステム保障は事業を安心して運用するためには非常に有効な方法です、メーカー選びの基準は保障内容から検討するのがよいと思います。

注意点
システム保障に関して保障の対象外のため保障できないというトラブルが起こっています。

各メーカーは太陽光発電所の設置方法に対していろいろなルールを設けています。保障はあくまでこのルールにのっとり、施工している発電所に限られます。

施工会社は設置が終了したら、各メーカーに施工写真を送り、メーカーはその写真を確認して施工が完了したことを確認します。
事業者からすればこの作業が完了したことはメーカーが施工に対してOKを出したと捉えるのですがここに大きな落とし穴があります。

実際にトラブルが起こると、施工会社はそのトラブル箇所をメーカーに報告します。トラブルの内容によって異なるため一概には言えないのですが、メーカーがトラブル箇所のチェックを行うことがあります。そのチェックのときにこの工事は保障の対象外になり、保障できないということをはじめて知ることとなります。

写真であれメーカーがチェックをしているので、本来起こってはいけないことなのですが施工会社が手抜き工事を行い隠せばメーカーが知る術はありません。このようなトラブルを防ぐには施工会社の選定が非常に重要となります。

災害補償

災害補償に関しては多くのメーカーが設けています。
その内容には大きな違いはほとんどありません、違いが出てくるのは災害補償が無償か有償かです。
※無償といっても製品費用にはじめから含まれているとお考えください。

保障の部分が非常に長くなりましたがモジュールメーカーを選ぶ際に保障は非常に重要な判断基準ですのでしっかりと理解をして選ぶようにしてください。

パネルの種類と公証出力

パネルの種類と公証出力は発電量に大きくかかわってきます。
出力保障の点で少し触れたように実発電量はメーカーによって異なっています。
ここでは公証出力と記載していますが、公証出力は実はそこまで大きく変わりません(サイズなどの違いもあるため一概にはいえませんが)実発電量をしっかりと把握することが重要です。

実発電量を知るにはメーカーのパンフレットを見るだけではわかりません、実経験が多い業者に話を聞くことが重要になります。
当協会の協賛会員の例では異なるメーカーで同じ公証出力のパネルで調査を行ったところ、年間の発電量が20万ほどの違いが出たそうです。(50kWのシステムで実験)

発電量が高いパネルのほうが1kWあたりの金額も高かったのですが、20年間の収益でみると圧倒的にコストパフォーマンスが高かったそうです。
メーカーシミュレーションの数値は低めで出てくるのでなかなかは理解しにくいのですが、実際にここまで大きな差が出てしまいますので、シミュレーションの数値だけをみて判断するのではなく、あらゆる可能性を考えてパネルを選ぶ必要があります。

パネルのサイズ

パネルサイズの規格はある程度決まっているのですが、すべてが同じ大きさではありません。
十分な広さの土地であればあまり気にする必要はないのですが、土地の広さが十分にない場合、できるだけ効率よく発電所の設置を行うためにはパネルのサイズを気にする必要が出てきます。

とはいってもサイズにはそこまで注意を払わなくてもよいかも知れません。
事業者の立場に立ってしっかりと対応してくれる施工業者であれば、綿密なシミュレーションの元最適な設置を提案してくれます。

パネル部分はやはり重要なため非常に長くなりましたが、事業者として特に抑えておかないといけない点は「保証」「出力」だと思います。
わかりにくい点やどうしても理解が難しい場合、当協会にお気軽にご相談ください。
第三者の客観的な立場で事業者様のサポートをさせていただきます。

パワコンについて

パワコンはメーカーがセットにしているため、事業者が直接パワコンを選ぶことは低圧案件であればほとんどありません。
太陽光発電に詳しく、実績のある業者であれば問題ないのですが、パワコンによって発電量も耐久年数も費用も変わってきます。
施工会社の提案力や設計力の問題にもつながるので、少し難しい問題なのですが、知っておくことで業者に対応してもらうことも可能になりますので頭いれておくことをお勧めします。

耐用年数について

パワコンの太陽年数は一般的に10年といわれています。近年新しいタイプのパワコンが発売されており、耐用年数が延びています。20年間の太陽年数を謳っている商品もあります。
耐用年数20年になるとFIT価格での買い取りの間はパワコンが壊れないということになります。

今までのパワコンは20年間のうちに1度は交換する必要があるのですから費用の面で考えると非常にお得です。

パネルの接続に関して

パワコンの選択基準は耐用年数だけではありません。
パワコンには接続できるパネルの枚数が決まっています。
少しわかりにくいので具体例でご紹介します。

パワコン10kW
パネル250W

単純に計算をすると10kWのパワコンには40枚のパネルを設置することができます。
しかし、実際にはこの数字はメーカーによって異なるのです。
どこのメーカーも基本的には40枚以上の設置ができます。たとえばA社パワコンとB社のパワコン、C社もモジュールとD社のモジュールがあったとします。

その場合下記のようなことがあります。

A社パワコン C社モジュールだと40枚 D社モジュールだと50枚 
B社パワコン C社モジュールだと50枚 D社モジュールだと40枚

どこかのメーカーが飛びぬけてよいのではなく、相性の問題になるため、確認が必要です。

このことは低圧案件でできるだけ発電量を増やそうと考えている方には非常に重要なことになります。
50kWはあくまで最大の発電を行っているときの状況を表すもので、常に50kWの発電を行っていても低圧案件、一瞬でも50kWの発電を行っても低圧案件となります。

通常、パワコンで50kWを超えないように設置を行うので、50kWまでのパワコンにできるだけ多くのモジュールを設置することができれば、常時の発電量は増えるわけですから、収益が大きくなります。

施工業者の提案力はこのあたりで大きく異なってくると思います。
どうするのが一番よいのかお困りになられましたら、当協会にお気軽にご相談ください。
客観的な立場から事業者様の太陽光発電事業をサポートさせていただきます。

架台について

架台において重要な点は土地にあった架台を選ぶことです。
架台におけるトラブルは「倒れた」「飛んだ」というものです。その原因は地盤に架台があっていなことがほとんどです。

架台は地面に杭を刺し、その杭に対して設置を行っていくのですが杭には様々な種類があります。

架台の種類

大きく分けると

1 単管杭
2 スクリュー杭
3 コンクリート基礎
※コンクリート基礎は厳密には杭ではありませんがややこしいので杭で統一しています

最近の主流は金額が安いということで単管杭が多く採用されているみたいです。
地盤調査を行い、土地に問題がないことを確認してからの選択であれば特に問題はないのですが、調査を行わず設置を行っていることが多々あるみたいです。

架台に問題があったとしても問題はすぐに発見できません。忘れたころに何かしらの問題が起こるもので、トラブルが起こったときに事業計画に大きな影響を与えてしまいます。

実に多くの業者が地盤の調査を行っていないのですが、その理由はいくつか考えられます。
通常地盤調査費用は非常に高額で地盤調査を行うゆえに初期費用が高騰してしまう場合やただ単に重要性を理解していないなどの問題もあります。

架台に関しては事業者の好みで選ぶというよりは、あくまで土地の状態から選ぶ必要があります。
地盤調査に関して当協会では定点の調査を行うように指導しています。上記でも記載いたようにすべての調査を行うと非常に大きな費用がかかってしまいます、そのためくいを設置する場所をポイントで調査して、それぞれに必要な課題の設置を行います。

架台の保障について

通常、架台も太陽光発電所のシステムの一環なのでメーカーの保障の範囲内に入ります。
保障内容を充実するために、メーカーのシステム保障からはずして考えて架台メーカーの保障を適用させることもあります。

保障と架台の選択をしっかりとできる業者を選ぶ必要がありますが、経験が少なかったり、設置するだけで事業を最適にすることを考えていない業者はこの点の配慮が欠けているといわざるを得ません。

当協会の協賛会員に関してはあらゆる可能性を考慮して事業者様にとって最適な方法をご提案できるようにしていますので、お気軽にご相談いただければと思います。

ケーブルに関して

最後にケーブルについて少しご紹介します。
パネルやパワコンの耐用年数は多くの事業者様が知っていることが多いですがケーブルの耐用年数は見落としがちです。

ケーブルの耐用年数もメーカーによって耐用年数があり、一般的に15年程度といわれています。つまり、ケーブルも20年間の間に一度は交換する必要があるということになります。
このことを念頭において事業計画を作る必要があります。

最後に

太陽光発電事業をうまく運営していくためには、よい協力会社とお付き合いしていくことが必要不可欠になります。
ここまでご紹介させていただいたように太陽光発電所の機器の選択はさまざまな要素があり、協力してくれる施工会社がそれぞれの知識を有している必要があります。

しかし、実際の問題として当協会に相談来る方と話をしているその基準を満たしていない、自分を売りたい機器のみを営業トークのみを覚えて販売している業者が後を絶たないように感じています。

国策として急速に広がった太陽光発電所の設置にほとんどの業者のレベルが追いついておらす、そのしわ寄せが事業者様にいっていると考えられます。

日本住宅工事管理協会では厳しい審査の元、経験があり、このページでご紹介した内容を抑えて提案することができる業者のご紹介もさせていただいております。

太陽光発電所の設置を行うためには様々な業者の話を聞くことが重要ですので、全国どこでもお伺いさせていただくことができるので
お気軽にご相談いただければと思います。