太陽光発電コラム

『台風シーズン前に保守点検を』発電事業者へJPEAより注意喚起

2017.05.26

今年もJPEAより注意喚起。2015年の大型台風を覚えていますか?

平成28年同様、今年も経済産業省からJPEAへ
「台風などによる太陽光発電パネル飛散事故の被害防止に関する注意喚起」
が発せられています。

つきましては、今年もJPEAより太陽光発電事業者に設備の見直しを呼び掛けています。

保守点検不備の場合、重大な事故が発生してしまう危険性があります。
もしも近隣住人など他者に被害が及んでしまったら、
刑事責任や民事責任が発生することもありますので、
必ず台風シーズンが来る前に保守点検を行うようにしましょう。

□経済産業省
『事業用太陽電池発電設備に対する台風期前の点検強化の周知依頼について」及び「一般用太陽電池発電設備のパネル飛散防止に係る周知について』

実はほとんどの発電所が正常稼働。ではどんな発電所が被害に遭う?2015年の振り返り

最大瞬間風速70m以上、観測史上最大といわれた2015年の台風では、
太陽光発電設備などが飛ばされるなどの大きな被害が出た発電所がありました。

「本当に太陽光発電は安心なのか」
「近くに発電所があり不安」
といった声が聞こえ出したのはこの頃からです。

当協会では、すぐにかかわりのあった発電所を確認しましたが、
幸い発電所本体に被害の出ているところはありませんでした。

実は実際、ほとんどの発電所は被害に遭うことはなく正常に稼働を続けられました。
では、いったいどういった発電所が被害に遭ってしまったのでしょうか。

被害に遭った発電所の特徴を見ていくと、次のような点が目立ちました。

●杭や基礎などの引き抜き強度不足
●架台の強度不足
●パネルの角度が適正でない

被害の原因は強い風です。
強風の影響でパネルが上に引っ張られると、架台はそれに耐え切れなくなります。
結果、架台は変形してしまうのです。
更にひどい場合は杭や基礎ごと引き抜かれてしまいます。

架台が変形するとパネルを押させている金具が外れやすくなってしまい、パネルが飛んでしまう可能性が高くなります。
従って、上記のような発電所での被害が多かったのだと考えられます。

対策はどうする?改正FIT法によりメンテナンスは義務化されています!

台風メンテナンス

このような被害に遭わないため、また事故を起こさないために重要なのは、
やはり定期的なメンテナンスです。

メンテナンスは、2017年4月の改正FIT法により義務化されていますし、
過日の台風をきっかけに、世間の目も厳しくなっています。

ですからメンテナンスを怠ったうえに被害を起こしてしまったら、
その土地で引き続き発電事業を行うことは難しくなってしまうと考えられます。

具体的には、台風対策として次のような対応を取る必要があるでしょう。

●パネルにねじのゆるみ、変形や破損はないか確認する
●架台にねじのゆるみ、変形や破損はないか確認する
●周辺の地盤を調査する
●傾斜地の場合は強度の計測を行う
●業者による定期的なチェックを行う
●フェンスを設置する(2017年度より設置が義務化されています)
●パネルの角度を低くする

なお、今後の設置を検討している方は

●スクリュー杭ではなく基礎を使う
●強度の強い架台を使う

という対策をとるとより安心です。

また、万一のために賠償責任保険への加入も行っておくようにしましょう。

それでも被害に遭ってしまったら?パネルは触らない!

万全の対策を取っておくことは大前提ですが、
自然が相手ですからどんな大災害が起こるかは分かりません。

もしも被害に遭ってしまったら、二次被害を避けるために絶対に破損した設備には触れないようにしましょう。
壊れているからと触ってしまうと、感電する恐れがあります。
太陽光パネルは、破損していても光があたっている限り発電をし続けるためです。

メンテナンスは発電事業者の義務です

お伝えしてきたようにパネルの飛散事故は甚大な被害をもたらします。

FIT法の改正により、発電事業者にはメンテナンス義務が課せられています。
台風被害の再発を防止するため、台風期前までに事業主の責任において万全な対策を取るようにしましょう。