太陽光発電コラム

1kW25万円内訳に関して~それってどこまで出来るの~

2014.06.16

1kWあたり約25万円の理由とは

太陽光発電事業を検討する際に多くの方が一番初めに気になるのが、どれくらいの費用がかかるのか?ということです。
今はインターネットが発達していてすぐに情報を集めることが出来るようになっていますので、過去の施工事例などからおおよそのコストを探すことが出来ます。

しかし、調べれば調べるほど費用に大きな差があることや、費用の差の理由が明確になっていないことがわかります。

当協会にご相談いただく方からも、1,100万~1,800万の間で見積もりがあがってきましたが結局いくらぐらいなのですか?という質問を多くいただきます。

私たちが大体どれくらいの費用がかかるのか概算だけでもいいので教えてください、とご連絡をいただいた方には下記のようにご説明しています。
「現場の状況を見てみないと正直なんともいえませんが・・・1kWあたり25万円程度が大体の相場です」

ご相談をいただく方からのお話を聞いていると、どのサイトで見積もりの依頼をしても、多少の前後はあるものの、極端に「安い」・「高い」を除けば大体が1kWあたり25万円程度になるそうです。

この25万円は一体どのような構成で成り立っているのでしょうか?
また、本当にこの費用で太陽光発電の設置を行うことは出来るのでしょうか?
費用は高すぎると払いすぎで収益に影響してしまいます、反対に安すぎると手抜き工事になってしまう可能性が高くなります。
このコラムで少しでも多くの事業者様が費用について、正しい見解を持っていただければ幸いです。

本題に入る前にある事業主様が当協会にご相談にこられるまでのお話を簡単にご紹介します。

茨木県在住のA様は千葉県に土地をお持ちになられており、このたび太陽光発電事業を開始するために様々な情報収集の上、複数社見積もりを取った中で最も高い会社・最も安い会社を除けば一番安かったBという会社に決めようかなと考えられていました。

いざ会って、詳しくお話をされ、その数日後正式な見積もりを作成してもらいった、タイミングで当協会にご相談をいただきました。
ご相談内容は「一番初めに取った見積もりと正式な見積もりで金額が大きく異なっているのですがそんなものなのですか?」でした。

はじめに見積もりを取ったときの費用が1kWあたり24.2万円、最終見積もりが1kWあたり27.5万円とのことでした。

A様は初めにもらった見積もりである程度の資金調達の計画を立てようとしていたため、あまりにも違う金額が出たことにより、計画の大幅な変更が出てしまいました。
また、金額変更に伴ってB社に対して不信感を持ってしまいました。

一回目の見積もりの経緯を聞いたところ、サイトに必要事項を記入(住所や希望など)、内容を元に見積もりがすぐに数社着たとのコトでした。

現場を見に行かれたかどうか確認したところ、どうやら現場を見ないで見積もりを出したみたいです。
A様から、はじめと最終見積もりのコピーをいただき、内容を確認したところ、最初の見積もりには含まれていなかった工事が入っていたことで、費用が上がっていることがわかりました。

客観的な立場から見積もりを見ると、最終見積もりは妥当な金額でした。
A様には最終見積もりの金額が異なった理由と金額が妥当な理由をしっかりとご説明させていただきました。

その結果A様は別のCという会社で同じ位の費用で設置工事を行いました。

大部分を割愛させていただいておりますが、これと同じようなお問い合わせが多いです。

25万円の根拠とは

多少の前後はあるものの1kW25万円くらいが相場だといわれています。
25万円の内容はおおよそ次の通りです。

①モジュール費用 1Wあたり120円程度といわれています。
1kW=120,000円程度です。(大手メーカー例)
②架台費用 1kWあたり30,000円程度といわれています。
③その他設備機器 1kWあたり50,000円程度といわれています。
④その他工事費 1kWあたり約50,000円程度といわれています。(諸費含む)

25万円の中に含まれているのはこれらの金額です。
通常、太陽光発電事業を行うに当たり、設置を行う会社に支払う費用は上記以外にフェンスの設置費用、整地費用などが入ります。
(施工会社以外にも電力会社に支払う費用があります)

A様の場合もその他の方の場合も、後々費用が大きく上がる理由は、最終見積もりでフェンス費用と整地のための土木費用が追加になったからです。

整地の必要があるかどうかは現場を見ないとわかりません。
そのためインターネットの見積もりだけでは正確な費用を産出することが難しいです。
特に整地の費用は簡易的な測量をして、地質を調べないと正確な金額が出てきません。

当協会に概算の費用を求められる方にはこのあたりの説明をしっかりとさせていただき、出来る限り正確なものが必要であれば現場調査をさせていただいております。

金額が低い場合の注意点

1kWあたり25万円より下の金額の場合見極めが必要になってきます。
特にモジュール費用、その他の設備機器が著しく安い場合、何処のメーカーを使っているのかを明確にする必要があります。

工事費用が安すぎる場合は、今までの実績や会社の存続の可能性などを考慮する必要があります。
(売上が下がっていて何としてでも受注がほしいなどの理由が過去にありました。この場合倒産リスクが非常に高くなります。)
架台は設置予定地に合っているのかどうかも見極める必要があります。

一つずつ詳細を見ていきます。
モジュールを含めた設備に関しては仕入れ値にそこまで大きな差は出ません。(取引実績が少ない業者であれば10%程度仕入れ値に違いが出てきます)

世界的に太陽光の需要増加に伴い、モジュールメーカーはかなり数が増えています。とにかく価格重視のパネルメーカーもあり、それらのパネルを使うと1Wあたり120円程度といわれている費用が1Wあたり90円程度になります。

50kWで単純計算したらモジュール費用だけで150万円も差が出てしまいます。1kWあたりに直すと30,000円の差ですからこれだけで1kWあたり22万円で提示できます。

工事費用について

工事費用は電気工事と設置工事の二つが含まれています。(整地のための土木工事は含まれていないことがほとんどです、この中に諸費なども含まれています)重機や電材も含まれているのが一般的です。

費用は工事期間と職人の数から算出されています。
職人の錬度や保有資格によって金額が異なりますが大きな差は出にくいです。

本HPの中では数多く触れていますが、近年工事トラブルが非常に相次いでいます。原因は様々ありますが、あまりにも安い金額で契約を行っており、しっかりと後処理を行わずにトラブルになっていることが少なくありません。

工事費用は施工会社の努力によって下げることは出来ますが、下げすぎることはトラブルを起こしやすくなる一因になります。初めから工事費用をぐっと落としている業者には少し気をつけることをお勧めします。

概算だったとしても詳細の内訳が出ているのであればこれらの数字を参考に費用の正当性を考えてみるのが良いと思います。

最後に

記載させていただきましたように、太陽光発電は概算の費用だけではなく、現場調査を行って詳細の費用を取られることをお勧めします。
当協会にもとりあえず費用を知りたいと概算費用のみを求められて、相談をいただくことが多いですがその後、協賛会員に正式な見積もりを作成するために現場調査に行ってもらうと金額が大きく変動することが多々あります。

現場を見てもらうことで断りにくくなるなどもあるかと思いますが、太陽光発電事業は多くの費用を掛けて、長期間運用を行っていくものですので納得いかなければしっかりと断るようにしましょう。

日本住宅工事管理協会では第三者機関として、皆様の太陽光発電事業が上手くいくためのサポートをさせていただいています。
費用のことだけでなく、太陽光発電意関するあらゆる点の相談を承っていますのでお気軽にご相談ください。