太陽光発電コラム

どうする出力抑制対策!『蓄電池』が救世主に!?

2017.04.07

夜間売電ができる蓄電池で出力抑制のデメリットを回避!

出力抑制や売電単価の下落などを背景に、
これまで超安定事業・超高利回り事業と考えられてきた太陽光発電事業にも
暗雲が立ち込めてきました。

今回は、そんな中急速に注目度が高まってきている『蓄電池』についてお伝えします。

これまで安定していたと思っていた太陽光…しかしリスクが高まってきた

太陽光発電は、固定買取買取制度のもと20年間という長い間、
安定的な収益を見込むことが出来ました。
国の制度だからこそリスクが低く、安心して始められる事業と考えられてきました。

しかし、ついに出力抑制のかかる地域が出てきてしまいました。
太陽光発電を行うか否かの判断を大きく揺るがす問題です。

さらに下がる売電単価。確立しつつある過積載

そこへきて、売電単価は年々下がり続けているわけですから、
いよいよ太陽光発電事業のメリット性が薄れてきたように感じている方も少なくはないでしょう。

そこで最近の発電所で導入され始めているのが過積載です。
過積載とは、” パワーコンディショナ容量よりもパネル容量を多く設置すること ”を示します。

下の図は、過積載の発電量を可視化したものです。
グリーンが過積載の発電量、オレンジが通常の発電所の発電量を示しています。

細かな説明は省きますが、過積載をすることで
日照量の少ない朝や夕方にもたくさん発電してくれるというメリットがあり、
売電単価が21円になった今でもまだまだ高利回りに期待できるようになりました。

ただし過積載の場合、ピークカットされる電力が通常の発電所よりも多くなります。
ピークカットされた分は全て捨てられてしまうため大きなロスが生まれるのが難点です。

過積載の仕組みの詳しく知りたい方は[コラム:過積載で21円案件でも高利回り!カギは『最適過積載』!?]

そこで注目されているのが蓄電池!過積載との相性抜群&抑制分も夜間に売電

そこで今、注目されているのが夜間売電が出来る『蓄電池』です。

夜間売電とは、昼間の最も発電する時間帯に出るピークカット分を蓄電し、
夜間に売電することで収益を上げる方法です。

蓄電池は、過積載との相性がとても良いシステムだと言われています。
先程もお伝えしたように、過積載はピークカットされてしまう分が通常の発電所よりも多くあります。
それでもそれに見合うだけの収益が見込めるからこそ過積載がポピュラーになってきたわけですが
それでもやはりロス分を捨ててしまうのはもったいないと考えるのは当然のことです。

夜間売電が出来る蓄電池を備えれば、このピークカット分をためておき、
発電が出来ない夜間に売電することができるようになります。

もちろん、出力抑制されてしまった分も蓄電しておけますので、
その分を夜間に売電することができるようになるのです。
夜間売電仕組み

なぜこれまで蓄電池に注目が集まらなかったのか

しかし今まで蓄電池はあまり普及してきませんでした。
その背景には、固定買取価格が開始された当初の太陽光発電業界の盛り上がりの中で
蓄電池に注目が集まりにくかったという現実があります。

これまで太陽光発電はその名の通り、太陽が出ている間しか発電せず、
またその間しか売電できないというものでした。
そのため、日が出ている間にどれだけ発電できるかが勝負でした。
結果的に、太陽電池モジュールやパワーコンディショナーの高効率化、ロス値の少ないレイアウト、
影のあたりにくい架台設計などに技術向上の焦点が当たっており、蓄電池の需要はなかなか増えてこなかったのです。
需要が増えない以上、価格も下がらず、事業主の関心はますます遠のく現状でした。

このように伸び悩んでいた蓄電池ですが、
抑制や売電単価の落ち込みに合わせて突如として需要が高まってきました。
まさに、蓄電池にはいま追い風が吹いている状態だといえるでしょう。

実際開発は進みつつある!代表的な蓄電池は?

そんな中、蓄電池の開発は進んでいます。

産業用太陽光の低圧向け蓄電池としては、国内ではA-Styleから販売予定のe-CHARGEがそのひとつで
最もコストバランスが良いと考えられます。
実際、遠隔監視システムを内蔵した蓄電池を10万円/kW程度にまで低価格化して発売開始しようとしているところです。

導入メリットをしっかり確認!蓄電池導入にあたって気をつけたい点

ただし蓄電池を導入するメリットを出すには、
ピークカット分よりも安い金額で蓄電池を購入する必要があります。

例えば20年間で100kWで約390万円(税込)のロスをする計算になる発電所の場合、
1kWあたり39,000円をロスしていることになります。
ですから、39,000円/kW以内の蓄電池でなければ導入メリットが得られないということになります。

e-CHARGEも10万円/kWですから、まだまだこれからなのかなと考える方も少なくはないでしょう。

しかし、出力制御が例えば1ヶ月10%かかってしまうと、
年間で20万円前後の収益減少が予想されています。

蓄電池を導入し、この10%分をそのまま夜間売電に回すことで、
出力抑制保険に加入する必要も無くなり、
コストを削減できるという強みがあります。

蓄電池の今後にますます期待!今からチェックしておきましょう

パワコンが出力制御機能付きのものを義務付けられる中、事業主さんの不安は高まっている状況です。

これから5年、10年、15年と経過していく中で、各電力会社がやむなく実施する出力抑制によって、
収支シミュレーションが意味を為さなくなるかもしれません。
どうしようもない収益ダウンを回避するため、夜間売電可能な蓄電池は強い味方です。

今後、e-CHARGEに限らず様々な機能を搭載した蓄電池が次々と発売されていくと考えられます。
保険に入る以外にも、収益を守る手段がまだまだあるかもしれません。
ご自身の事業内容に添ったシステムの導入をご検討下さい。

日本住宅工事管理協会ではシステム設計のご相談・ご提案も行っております。
ぜひ、お気軽にご相談ください。